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第2話
「……なっ……に……、」
「さすがに会社のことは気になるか?継げるかどうかも怪しくなってきた親の会社のことが?」
「お前……!」
突かれたくないところを容赦なくつつかれて、皇は激昂した。が、しかし主導権は既に信にある。
「口離すのは駄目なんだろ?おら、くわえてろ」
「ぐっ…!」
喉奥まで入り込んできた昂りを、彼は迎え入れるしかなかった。
舌で必死に押し返そうとするも、頭を髪ごと捕まれては微々たる抵抗にしかならない。図体の通り凶悪なサイズをしたそれをガンガン突き入れられて、胃酸が込み上げてくる。
「ごっ…うぐ、ぐ…」
「吐くな。チンコに酸かかったらなんか悪そうだから」
アホ言ってんな!と心の中では怒り狂って叫んでいるが、実際には口はいいように抜き差しに使われており、言葉を発することはかなわない。
うつ伏せに乗っかられて内臓を圧迫されている体勢のおかげか、本当に吐くことはなかった。無理にねじれたこの体勢のせいで首はひどく痛むが、嘔吐などこれ以上の醜態をさらすよりはよほどマシだと思えた。
「あー、これいいな、イラマなんて普通しねーけど。趣味悪ィの」
「…ぐっ、ん、ん……」
そうか。これはさっき自分が信にしたことを、倍返しでやられているわけだ。
味蕾を刺激する苦味に顔をしかめながら、皇は頭の片隅で冷静に分析した。
情動的になっても事態は好転しない、難を逃れるには落ち着くしかないと気づいたからである。
「ん、出る、出る出る」
「っ!?だへ!出せッ!っうぐぇッ」
しかし長い間利権をむさぼり、好き放題やっていた皇にたいした忍耐力が備わっているはずもなかった。
飲精させられる、と頭をよぎった瞬間全力でもがいていた。
おかげで陰茎があらぬところを突き嘔吐いたが、それすらもいとわない。
勿論、「出せ」というのは口中に、ではない。出す前に口から性器を出せ、と言っているのだ。
ずっと社会において優位に立ち続けてきた自分が、同じ男の体液など飲まされでもしたら──今まで築き上げてきた自信、彼を支えているそのプライドが、すべて崩れ去ってしまう気がした。
「飲めよ、ッあーイクイク」
「んんんんーー!!!」
首をぶんぶん横に振る。しかし、信が皇の口を放す様子はない。
泣きそうになりながら懇願する彼が見えていないのか、はたまたわざとなのか、信は恍惚とした目で皇を見下し、笑っている。
女に打ち込むように容赦なく腰を穿ち、皇の口内を蹂躙した。
「ぉごっ!ぅう、あ、やめっ…」
「は?何?」
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