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第3話
「男同士ってどうやんだ?」
「はっ!?」
てっきり顔にかけられたところで陵辱は終わるものと思っていた皇は、目を剥いた。
「とりあえずケツ解してみたはいいんだけど、これでゴム着けて突っ込んでいいわけか?」
「ま、待て待て待て」
話す口に、額あたりにかけられた精液が垂れて入ってくる。それをペッと唾と一緒に吐き出してから、皇は叫んだ。
「おまっ…終わりじゃなかったのかよ!?」
信は、皇の大声量にうるさそうに眉をしかめつつ、嫌な笑顔を見せる。
「信様やめてください、って言われてねぇからな」
「なっ……!」
それまだ有効だったのか…!と青ざめる皇はそっちのけで、信は曝されっぱなしの彼の後孔に中指を差し入れた。思ったより異物感がない後ろに、皇はおののく。
「お前、解したってこれ……どんだけやったんだ」
皇の秘孔は中指一本だけでなく、薬指、人差し指も順調に飲み込んでいく。挿れられているのは信の指であるので、普通の人間のそれより太めのはずなのにだ。
気を失っている間にいったいどれだけ緩められたのかと想像するだけで恐ろしかったが、信のどことなく楽しそうな表情を見ると怒りもおそろしさも薄れて、ただ呆れるばかりだった。
「だってここ壊したら大変そうじゃねえか。なるべく柔らかくしとくに越したことないだろ。
俺男に突っ込んだことないから、塩梅わかんねえし」
「…あ?お前、さっき経験あるって」
まさか受身…?と似合わなさに身を震わせた皇の誤解は、「くわえさせられた以上の男の経験はない」という信の返事にあっさり解かれた。
こいつにくわえさせる男ってどんな馬鹿力のゴリラなんだ、と新たな謎は残ったが。
「会長さんは突っ込んだことはあんだろ?そんときのこと思い出して」
「タチとウケじゃ全っ然違ぇんだけど…」
「うだうだ言うな。勘でやるぞ」
めんどくさそうに舌を打った信は、なんといきなり腕の太さほどもありそうな兵器を皇に擦り付けた。しっかり硬度を取り戻している。
信の気の短さに吃驚して口をあんぐりと開けた皇は、その後すぐ正気を取り戻し慌てて制止した。
「はああっ!?ちょっ、わかった!待て!教えるからっ、どうにか……だから頼む、まこっ…」
「入りそうだしイケる」
「あっ……!」
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