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第15話

気を失うまで、有馬さんの口淫は続いた。最後の一滴まで搾り取られた。 「無理していくことない。休めばいいだろ⁉明日から、三連休なんだし」 体がだるくて、頭がガンガンする。ふらふらしながら、やっとの思いで上体を起こすと、有馬さんも、むくっと体を起こして、背中をハグしてきて、チュッチュッと、首筋や肩甲骨に、啄むようなキスを降らしてきた。 「やぁ・・・止めて・・・」 くすぐったくて身を捩らせると、腰が彼のにあたった。そこは、すっかり屹立し、先がすでにぬるっと濡れていた。 寝ているうちに服を全部脱がされ、全裸の状態。勿論、有馬さんも。体のあちこちに、赤く鬱血したような跡が、無数に残っていた。 これも、有馬さんの仕業。 「学校より、昨日の続きをしよう。これ、真尋の中に入りたいってうるさいんだ」 ゴリゴリと押し付けられ、耳朶をねっとりと舐められ、強く吸われた。 「ーー‼」 声にならない悲鳴が上がる。 抗うことも、何も出来ない自分が情けなくて、涙が出てきた。 「もう、止めて・・・」 「止めれるわけないだろ⁉ここ、ツンと勃ってるの分かるだろ⁉」 胸の小さな突起を、コロコロと、指の腹で転がされ、爪先で、ツンツンされ、体が大きく震えた。 僕が寝ている間に、さんざんいたずらをしていたのだろう。しらないうちに、自分の体が、他人の体になってしまったようだ。全く、いうことをきいてくれない。 やんわりと、萎えた自身も握られ、軽くしごかれただけで、喘ぎ声が漏れる。 何もかもが嫌で。嫌悪感しかない。 昨日は口淫だけで満足してくれた。でも、今日は、最後までしないと彼の気が済まないだろう。夢にまで見た彼とのエッチ。でも、現実は、こんなにも虚しくて、悲しいとはーー。 止まらなくなったなった涙を、手の甲でゴシゴシと拭った。 「イヤっ‼」 彼の手が臀部から下へと滑り落ちていく。 もう、終わり。辛いけど、嫌だけど、好きでもない彼に、抱かれるしかない・・・。 諦めて、目を閉じた時だった。 ピンポーン、ピンポーンとけたたましくチャイムが鳴り響いたのは。

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