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第26話

「どうしても嫌なら言え。すぐ止めるから」 「本当⁉」 「あぁ、本当だ」 再び、彼の口唇に唇を塞がれた。さっきとは違って、かなり濃厚な口付けに、頭がくらくらしてきた。 同時に、握られたままの陰茎をやんわりと揉みしごかれ、その快楽に大きく喘いだ。 「あ・・・っん・・・あぁ・・・っ」 先輩が手を上下に動かす度、熱がどんどんお腹に溜まっていく。 火傷しそうなくらい腰が熱くなっていく。 「あ・・・っ・・・せんぱい・・・っあーー‼」 より一層強くしごかれた瞬間、瞼の裏が白くなり、ビクビクと体が大きく痙攣した。 どくんどくんと熱く脈打つモノが、体から溢れ出る感覚に、僕は震えた。 「先輩・・・」 ぎゅっと彼にしがみつくと、汗が滲む額に啄むような口付けをしてくれた。 やがて、僕のから手を離すと、掌を汚している白濁をさほど気にする素振りも見せず、拭うように舐め始めた。 「先輩‼だめ、汚いから‼」 「真尋のは、どんなものでも愛おしいよ・・・恋人として、少しは前進したかな⁉よく、頑張った」 優しく微笑んでくれる彼。 もう片方の手で、髪を撫でられ、涙が出るくらい嬉しかった。 「今日はここまで。また、明日な・・・」「うん」彼の腕枕でゴロゴロしながら、眠りについた。 翌日の夕方ーー。 「真尋‼」 バイトを終え、通用口から表に出たら、先輩に声を掛けられた。 「ごめんなさい。バイト長引いて・・・なかなか上がれなくて・・・」 「別に気にしていない。それよりも、お腹空いてないか⁉」 「うん。お昼食べそこなかったから」 「そっか、じゃあ、軽く食べて帰ろう」 先輩の手が、僕の手をそっと握り締めてくれた。

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