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ライの素直な気持ち2

「ラ、ライさんも…」 「んっ、蛍が脱がしてよ」 俺は互いの唇をくっつけたまま、ライさんの白いワイシャツのボタンを外し、脱がそうとした 「ちょ…だ、め。上は…脱ぎたくない」 ライさんが、ワイシャツを脱がそうとする俺の手首を掴んだ 「なんで?」と言いながら、俺はライさんの突起を摘まんだ 「ああっん、背中を見せたくない」 「俺は気にしない。ライさんは綺麗だよ」 「火傷の痕があるんですよ? 綺麗なわけない」 「火傷の痕だろうが、なんだろうが…ライさんは綺麗だよ」 「駄目だ。絶対に見なきゃ良かったって思う」 「思わない。だから脱いで。見せてよ。素っ裸になろう」 「俺たち、恋人同士になったんでしょ?」 ライさんの頬が少し赤くなった気がした 「それにあの場に、俺は居たよ。ずっと見てた。ライさんが火傷を負うのを俺はずっと見てたから」 ライさんの手が、俺の手首から離れると、ライさん自ら、ワイシャツを脱いだ 「ライさん…ライさん、俺、ライさんが好きだよ」 「知ってる」とライさんが返事をすると、俺のズボンのチャックを下げて、ボクサーパンツの上から、元気になっている俺に触れた 「…あっ、ライさん…」 「『莱耶』、です」 ぼそっとライさんが、小さな声で囁いた 「え? なに?」 「僕の名前、『莱耶』。『楠木 莱耶』が僕の本名ですから」 俺は目を見開いた 「く…楠木って。と、とも…智紀の…?」 ライさんが、微笑んで頷いた 「だって…智紀は、自分の兄貴は殺されたって。え? ええ?」 ライさんがくすっと笑う 「だから死んでないんですよ。僕は智紀の兄です。内緒ですよ、智紀には」 ライさんが、まだ話を続けようとする俺の唇に噛みついた ちゅっと吸い上げてから、「まずはお互いに気持ち良くなりませんか?」と耳元で囁いた 「ライさん?」 「だから、ベッドの中では『莱耶』と呼んでと言っているでしょ」 「莱耶、俺もう…イキそう」 「駄目です」 ぎゅっと莱耶が俺の逸物を握りしめた 「ああっ! ちょ…痛い」 「一緒に気持ち良くなりたいんですから。一人で射精したら、怒りますよ」 「そ、そんなことを言われても」 莱耶が、俺のパンツから手を抜くと、ジーパンを脱ぎ始めた 「莱耶?」 「早く解してください。僕の中でイッて。ジェルの場所は知ってますよね?」 「もちろん」と俺は笑顔を見せると、棚の抽斗を開けてチューブのジェルを掴んだ 指の腹にジェルを垂らすと、莱耶の穴にそっと指を這わせた 「あ、んぅ、冷たい…」 ベッドの上で莱耶の腰が捩れた 「ご、ごめっ」 「いいから。早く」 莱耶の蕾が、濡れる きらきらと輝き、俺の指に吸いついてきた 「蛍、早く。入れて」 「でも…まだ」 「いいから。僕が欲しいんだ。蛍、早く!」 「あ、うん。でもちゃんとやらないと痛いんじゃ…」 カイルに散々やられた 解さないでヤッたときの痛みは、今もしっかりと覚えている 苦痛で、快楽どころの話じゃない 「いいから…蛍っ」 躊躇っている俺を押し倒した莱耶が、俺の上に跨った 「ん、んんぅ」と莱耶が、腰を沈めた 「ちょ…やばっ、俺、イキそう」 莱耶の熱さに、呆気なく頂点に達した 莱耶もほぼ同時に、俺の腹に向かって白い液を飛ばしていた 「莱耶、もっとヤリたいんだけど…」 「ええ。もっと繋がってたいですね、蛍と」 熱い吐息を零しながら言う莱耶に、俺は莱耶と繋がったまま、態勢を起こしてキスをした 身体が濡れているのは汗なのか、精液なのか…わからなくなるまで俺たちは、ベッドの上で乱れた 息があがり、身体が火照り、意識が朦朧とする こんなになるまで、誰かを抱くなんて初めての経験だった 腰の立たなくなった莱耶と一緒にシャワーを浴びて、寝室に戻ると、ドロドロになっているベッドシーツを交換した 明日の掃除が大変かも…なんて頭の片隅で考えながら、俺は新しくなったシーツの上に倒れ込んだ 冷たいシーツが、熱くなった身体を冷やしてくれる 瞼を閉じると、後ろからライさんに抱きつかれた 「ライさん?」 「『莱耶』! 二人きりのときはそう呼んでよ。でも絶対に、智紀の前では『莱耶』と呼ぶな」 「難しいなあ、それ」 俺はくすくすと笑う 「きちんと使いわけて。僕は蛍に『莱耶』と呼ばれたいんです」 ぎゅうっと莱耶が俺の腰に絡みついた 俺は莱耶のほうに身体を向けると、笑顔を見せた 莱耶の瞳の色が違う カラーコンタクトを外し、焦げ茶の目で俺を見つめていた 素顔の莱耶を初めて見られて、すごく嬉しい 本名も知った 幸せだよ、俺 莱耶の素顔が見られて…6年間の想いが報われたような気がする 「蛍、僕は蛍の気持ちを受け入れたんだ。逃げるなよ、僕から」 「え?」

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