「あっ！」 臣人の腰がはねるのを無視して、人差し指と中指の先で交互に刺激した。 「んっ、や、」 強い快感を避けようと捻る体を追いかけるように、指を移動させる。 そのままグリグリと指を曲げ伸ばしすると、堪らないと言うように、臣人の足がもじもじと交互に動く。 「ろ、く、も･･････そこっ、や」 懇願する声に顔を上げると、頭をシーツに押し付け震える臣人の姿が視界に入った。 その目にはわずかに涙が滲んでいる。 ロクは後口から指を抜き、震える背中を抱きしめて、ささやく。 「しつこくしてごめんなさい。もう、挿れてもいいですか？」 臣人は声こそ出さないが、小さく首を縦に振った。 ロクは体を起こすと、臣人の腰を掴む。 ひくつく穴に自身の萎える事の無いペニスをあてがうと、ゆっくりと突き入れた。 「っん」 臣人が小さな吐息を漏らす。 横にした顔は、少しだけつらそうに眉がしかめられていて、薄く開いた目が、ロクの視線と交わった。 （っ！） とろんと蕩けるような瞳に捕らえられて、ロクのペニスが、もう一段階反り返る。 「あっ」 反り返りの刺激を感じたのか、臣人が小さく声を上げた。 (ああ、このまま中でイけたら良いのに…) 根元まで差し込んだペニスをゆっくりと抜く動作をすると、腸壁が絡みつくように締め付けてくる。 出口近くまで抜いて、すぐに奥まで突き入れた。 「あっ、あっっ」 深く差し込んだペニスが前立腺と共に膀胱を押し上げ、臣人の背が排尿間にあわ立つ。 競りあがる精液が尿道を満たし、少し擦ってあげれば、すぐにでも達してしまいそうだった。 しかしロクは臣人の前を触らず、挿入の律動を早める。 「ひっ、あっあっ」 先ほどまでのゆっくりとした動きが途端に早まり、熱く太い幹で何度も前立腺を押し上げられる。 潤滑剤で濡れた接合部がズチュズチュと音を立て、肌を打つ音が寝室に響いた。 「あっ、あ、あっはやっ、あっ！」 突き入れるタイミングと呼応するように喘ぐ臣人の声が、涙交じりのものになる。 「ひゃ、あっあっあ、あぅっ」 喘ぎながら涙を流す臣人が、限界に近いのを感じ、ロクは臣人の下腹部に手を伸ばした。 「っ!!」 ぐちゅぐちゅと律動に合わせて上下に扱くと、強い快感に息を詰める。 尿道を駆け上がる精液の感覚に、脳がしびれ目の前がぼやけた。 「臣人、もう少しだから、」 強すぎる快感に支配された脳に、ロクの言葉を理解する余裕は無い。 「ひっ、あ、あはっ、は、あっ･･････っぁ！」 裏筋をなで上げながら、後口のペニスで前立腺を突き上げる。 「つっ――･･････あ！」 仕上げにぐりりっ、と鈴口を抉った。 「はあっあっあっあ、ぁひっ――――･･････っっ！！」 目の前で光がスパークし、ちかちかと点滅する。 臣人は手が白くなるほどシーツを握り締め、下腹部の筋肉をびくびくと収縮させながら精を吐き出した――。