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第3話

航斗はロータスが手にしているお茶入りのカップに視線を移した。 …マズそ。 航斗がそう思った直後、ロータスいる~?と言う青年の声が航斗の鼓膜を揺らした。 ロータスの親友、サブジェクトはいるぞ…と言うロータスの言葉を聞くや否やロ―タス達がいる所に足を運び始めた。 「あ、お客さん珍しいね」 「初めまして」 「この人はショクシュに襲われてた人で名前は…」ロータスは航斗に視線を移した。 航斗は「小麦航斗と言います」と言う言葉を発した。 それから自己紹介をし始めた三人はほどなくして自分達の名前と身の上を知りその口を開いた。 「…どうりで…」 ロータスは航斗がショクシュよけの鈴を持っていなかった理由を知り納得した。 「大変だね」人の良いサブジェクトは航斗に同情しコンプレックスの塊の航斗は自分とサブジェクトを比べ始めた。 ………オレより年下なのにオレより人間が出来てる…。 航斗は航斗より年下だが、航斗より善良で謙虚なサブジェクトに劣等感を覚えた。 それからサブジェクトに膝カックンする為サブジェクトの隙を窺い始めた航斗はほどなくしてサブジェクトに膝カックンをした。 「…あっ」航斗に膝カックンをされたサブジェクトは落命した。 「エ…」航斗は驚きのあまり言葉を失い一部始終を見ていたロータスはその目を見開いた。 「お前っなんて事を…」 「エ…?エ…?」 ロータス達は膝に急所があり膝カックンをされると死ぬ…と言うしがらみの持ち主。ロータス達のしがらみを知る由もない航斗はロータスに自分達は膝カックンをされると死ぬ体に生まれている事を聞きその目を見開いた。 「そんな…そんなつもりじゃ…」自分のした事で何の罪もないサブジェクトが死んだ事に罪悪感を感じ始めた航斗はロータスにサブジェクトを殺した事を責められ始めた。 「何でっ何でサブジェクトを…」ロータスは涙目で航斗の体を揺さぶり始めた。 「…」 「…ッッ…お前なんか助けるんじゃなかった…」ロータスは航斗の手を握ると航斗を玄関のある所に連れていった。 「出て行ってくれ」ロータスがそう言う前にごめんなさい…と言う言葉を発した航斗はロータスの家から出た。

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