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Ⅰ 愛の巣で朝食を①

どうして、あなたがっ 「ハルオミさん、俺の隣で寝てるんだァッ!」 「君の夫だからだよ」 分かっとるわ。 あなたは俺の亭主だから、一緒にクイーンサイズのベッドで寝てるんだ。 そもそも、クイーンサイズのベッドだって、あなたの我が儘から始まったんだ。 ハルオミさんは体が大きいから、二人で寝るならキングサイズにしようって、俺は言ったのに。 広い寝室だから、キングサイズを置いても十分余裕だ。 なのに、あなたは…… 「シングルにするよ」 こめかみに指を当てて。 俺への相談もなしに決めたんだ。 2台置くのか……ちょっと寂しいな…… べ、別にちょっとだけだからなっ! ただ、互いの体の離れる距離が、心の距離感のようで…… でも。 ハルオミさんが望むのなら、ベッド2台でもいいか……寝室は同じなんだから。 ………と思ったら。 「えェェェーッ!」 あなたの形良い唇が紡いだ結論に、悲鳴を上げた俺は悪くない。 「1台ィィ~★」

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