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Ⅰ 愛の巣で朝食を⑳
出る………
出ればいいんだ……
インターホンの応対は妻たる俺の務めだ。
重だるい体を起そうとして、背後から腕を引っ張られた。
「わっ」
体が再び、ハルオミさんの厚い胸の上に沈んでしまう。
「インターホン!」
出ないと。
「ダメだよ」
「でもっ」
「家に上がってもらう必要が生じた場合、そんな格好で君は来客を迎えるのかい?」
「……あっ」
俺の突起物………膨らんだままだ。
「私もだよ」
ハルオミさんも萎えていない。俺の股の間でゴムを被った黒い巨根が、天を仰いで反り返っている。
「私も君も勃起している。挿入直前で寸止めだから、すぐには収まりそうにないよ」
そうだね……
夫婦で股間を盛り上げた、こんな状態でお客さんには会えない。
なにより、二人ともすっぽんぽんだ。
「気が引けるが、居留守を使おう」
うん……
宅配便だったら、日を改めて配達してもらおう。申し訳ないけれど。
さすがに、これじゃあ玄関に出られない。
「そんなに、がっかりする必要はないさ。君の今の格好は来客対応用じゃないというだけで……」
「えっ」
チュッ
不意討ちのキスが頬っぺたに舞い降りた。
「私の出迎えなら、OKだよ」
………………
………………
………………
ハルオミさんの出迎えって……
……『お帰りなさーい♥』
仕事から帰ってきた亭主を、すっぽんぽん!
勃起したナニを、プルンプルンっ
玄関まで小走りでソレを振りながら、お出迎えするのかァァァーッ!!
「ナニだけでなく、ぶら下がる双玉も揺れるよ」
「どうでもええわっ!」
そんな訂正、要らん。
「私から受け取った鞄で、股ぐらを隠してはいけないよ」
「やめろッ」
ノーパンの股間を心配する前に、俺に服を着させてくれ。
「ナニを出して、金玉を隠すのもいけないよ」
「やめろーッ!」
つか、ハルオミさん!
明らかに、おかしいぞ。
鞄で玉袋だけ隠すって、どんな構図だ。
……『ハ・ル・オ・ミ・さん♥』
~~~♠
うっ、自分で想像した自分に悪酔いしてしまった……
………変態だ。
変態の構図だ………
「逆も……」
「せん!」
竿を隠してタマタマ出す……って~♠
なんだって、変態じゃないかァッ!
「君は私の『運命の変態』だよ」
「ちゃうわーッ!!♠」
『運命のΩ』だァァァァーッ!!
………チュッ
キ、キスされたって誤魔化されないからなっ
「頬っぺたが熱かった。……照れてるのかい?可愛いね」
「そんなんじゃ……」
照れない………訳ないじゃないか。
ハルオミさんのキス………なんだから。
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