23 / 292

Ⅰ 愛の巣で朝食を 22

ハァっハァっ…ハァっハァっ こんな革新的な日本芸能は、我が国に必要ない。 なにがッ ……『お帰りなさい、あなた♥ ご飯にする?お風呂にする?……』 「『それとも、ム・ス・コ♥』だァァァァーッ♠!!」 変態新婚バカップルじゃないかァァァーッ!! どこが由緒正しき日本の伝統だ。 んなもん日本の伝統と認めん。 守らん。 継承せん。 そもそも、すっぽんぽんで勃起したアソコをプルンプルンさせて、小走りして玄関でお出迎えする事自体、変態以外の何者でもない。 服を着させろ。 着させてくれッ ……つか、もっと根本的な事を言わせてもらうと~ 俺、なにをどうして膨らませてるんだ? ハルオミさんのお出迎えの時点で、アレがカチカチに反り返っている……って事は~ ハルオミさんの帰宅前に、相応のなにかがあった筈だ。 いくらなんでも、ピンポン♪の音だけじゃ大きくならない。 逆に、ピンポン♪で成長する俺のナニだったら~……… 変態だ。 ピンポーン♪ ……に反応して、上下する股間。 ……ピンポーン♪宅配便でーす。 ……はーい↑↑↑ (←上がる) ……ピンポーン♪回覧板でーす。 ……はーい↑↑↑ ……ピンポーン♪バザーのお願いでーす。 ……はーい↑↑↑↑↑ なにに興奮してるんだ、俺ェェーッ そんなナニは絶対、嫌だァァーッ 俺、変態だァァァァーッ!! ピンポーン♪ 「やかましいわっ」 まだいたのか、来客。 絶妙のタイミングでピンポン♪鳴らすなッ 俺の分身がピンポン♪で反応するものか。 「……そうだよ。君はピンポン♪では膨らまない」 「フワァっ!」 起こした体がベッドに沈んだ。 俺の首に、逞しい腕が回っている。 ハルオミさんが復活してる! 俺の体はベッドの上のハルオミさんの胸の中 トクン、トクン 厚い胸板から伝わる心音 トクン、トクン 鼓動があたたかい。 「私とのふしだらで、いかがわしい夜の妄想で期待に胸とアソコを膨らませた君は、ギンギンの肉棒から、はしたない汁を滴らせて手慰みしながら、玄関までピンポン♪ダッシュだよ!💨」 「変態だァーッ!」 「さぁ、飛び込んでおいで!自慰でカウパーを垂らしてギトギトな肉棒ごと、私の胸に!!💨」 「嫌ァァァァーッ!!」 プシュウゥゥー 思い知ったか。怒りのプシュー ハァっハァっ…ハァっハァっ 頭から湯気出して反省しろ。 ………俺はッ 「誇り高きシルバーリベリオン」 変態じゃない! 「俺は、Ωの頂きに君臨する統帥なんだァッ!」 「……すまなかったね。君の気持ちを考えもせず」 「ハルオミさん……」 サファイアの濃く深い双眼に、長い睫毛がかかる。 「君は、戦場の貴公子と呼ばれた破壊の創造主。シルバーリベリオンに、私は酷い事を言ってしまった」 憂う睫毛が揺れている。 「思考を読み、思考を操る……なんて云われるシュヴァルツ カイザーの私が、君の気持ちを見落としていたよ。妻である君に、甘えてしまっていたのかな」 「そんなっ。俺は……もう、いいんだよ」 ………チュッ ハルオミさんにキスするのって、恥ずかしい。 でも。 「喧嘩の後は仲直りだ」 ほっぺにチュッだよ。 「ありがとう。私を許してくれて」 チュッ 「不甲斐ない夫だけど、心から君を愛しているよ」 「ハルオミさんは、俺にはもったいない最高の夫だよ!」 ほっぺにチュッ……の後は、唇を重ねて夫婦の絆を確かめよう。 チュウッ♥ 「訂正するよ。君はΩの頂点に立つ統帥だ」 舞い降りた大きな掌が、そっと…… 髪を撫でた。 「君自身を『ムスコ』と呼ぶのは失礼だった」 …………………………はい~? 「種なしの君を『ムスコ』とは呼べない」 は? 「だから、新婚さんの伝統芸能は……」 「おいっ、ちょっと待て」 ……『お帰りなさい、あなた♥』 ちょっと待て。……と言っとろうがァッ! 「『ご飯にする?お風呂にする?……』」 サファイアの玲瓏が、柔らかな光を帯びた。 「『それとも、ち・ん・こ♥』……が正しいよー!」 「ウギャアァァァ~~ッ♠♠♠」 「さぁ、言ってごらん。手慰みしながらカウパーを垂らす肉棒を振って、私の胸に飛び込むんだよ!合言葉は!」 「言わんわーッ!」 「『ご飯にする?お風呂にする?……それとも、ち・ん・こ♥』だよー♪♪♪」 「言わんつっとろうがァァーッ!」 「もちろん私は、皮も剥かずにヌメヌメに濡れそぼった君の淫らな愛慾(あいよく)の象徴に、玄関でしゃぶりつくよー♥!!」 「ギヤァァァァァーッ♠!!」 プシュウゥゥーッ 頭から一生、湯気出して寝てろッ 俺の夫は………………変態だ。

ともだちにシェアしよう!