32 / 292
Ⅰ 愛の巣で朝食を 31
「このドスケベ変態バカップルがァァーッ!もう知らん!」
「ハラダ一等兵が逃亡したぞ」
「普通逃亡するでしょ、シキ夫人!」
~~~♠
俺は、内閣副総理大臣 シキ ハルオミの妻
ゆえに、その呼び方に間違いはない。
間違いはないが……
間違いはなくとも……
「シキ夫人って呼ぶなーッ!」
「ナツキはこっちに集中だよ」
「アヒィ~」
ハルオミさんが、えいん、こするー
「さおがいい、って言ったのにぃ~」
「ちゃんと私に集中しないと、ご褒美はあげないよ」
「ハゥん、お股も気持ちイイ~」
「大股開きから、脚を閉じようか。もっと気持ちよくなるよ。……そう、私を挟むんだよ」
「……ヒゥ、ハルオミさんがおっきいよぅ」
「君の股ぐらは、立派なマンコだ。挟まれているだけで、ちんこが成長してしまうよ」
「ハルオミさんが、デカちんになったー♪」
「私は元々、デカちんだよ♪」
「俺ー!!俺の存在!!」
「君の中でどこまで成長するか、試してみようか」
「ハルオミさんのデカちん、ムギュムギュしたーい」
「君の肉ひだに包まれたいよ」
「俺ー!!……完全に忘れ去られている」
「早くぅ、Achtung, Feuer !!…早くぅ」
「我慢できないのかい?……ナツキ」
「欲しいー。雄穴がヒクついて疼くぅー」
「やはり、私達は夫婦だね。私も、君の中の可憐で淫らな肉の花びらに包まれて、ムギュムギュされたいよ」
チュッ
「ギャー!挿入するとこなんて見たくないーッ!」
「私のデカちんをムギュっと愛してくれるかい?」
「デカマラ好きー。淫棒大好きー!!」
「帰るからな!俺、帰るからな!」
「さぁ、私の指が君の陰毛を引っ張ったよ。なんの合図か覚えているかな?」
「大股開きー」
「俺、帰る!……俺の存在、忘れられているから、帰ってもいいよな」
「……君、さっきから『存在』『存在』って主張しているけれど。
まさか自分の『存在理由 』が、私の『raison d'etre 』に勝るとでも考えているのかい?」
ギランッ
藍色の深い双眸が、深淵の極光を宿した。
「ハラダ一等兵、君の存在感は薄い!」
「人が気にしてる事、いちいち言わないでください!」
「しかし、それは仕方のない事だ」
「どうせ自分でも諦めてますよっ!」
「存在感のなさは、君のせいじゃない」
「……副総理?」
「私のせいだよ」
「副総理っ、あなたはっ」
俺は、一等兵
下から数えて2階級目
α-大日本防衛軍 一兵卒の、こんな俺なんかに。
日本の未来を導く副総理が!
「心を砕いてくださるのですかっ」
「当然じゃないか」
「副総理!俺は、あなたを誤解していたであります!申し訳なかったであります!」
「私は、この国の副総理だ。国民の存在感の薄さを、気にかける立場にあるよ」
「副総理!あなたは、なんといい人でありますかっ!」
「同室で、君の存在を忘れてしまうのは私に起因する」
サファイアの深淵が、ふわり……と。
笑んだ。
………だって、そうだろう?
「私の圧倒的なデカマラの前に、君の存在など児戯に等しいよ!」
「ウギャアァァァーッ!!!」
副総理ーッ
人間としての俺の尊厳はっ?
人格は?
人権はァァァァー!!?
「俺の存在が、アレ以下なんてーッ♠」
副総理は鬼畜だアァァァーッ!!!
ウワァァーン!!!
「ハラダ一等兵が逃亡したぞー」
ともだちにシェアしよう!