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Ⅰ 《おまけ+》32.5話『俺の名は……』終章

《おまけ+》 - Wie ist mein Name(ヴィー イスト マイン ナーム)?〔俺の名は……〕終章 - 白いティーカップの中に、すとん 落ちてきたのは、オレンジの…… オレンジには違いないがァァ~~ 丸い 真ん丸の……… まーるいオレンジ!! ……で、平たい。 今のところは。 ……が、しかし。 あろう事か★ このオレンジは伸び縮みする。 伸縮性に富んだ、このオレンジは~~ 「ゴムだよ」 ゾクリと背中を突き刺した視線 「副総理ィィィー!!」 ピッチピチ黒ブーメラン一丁の肉体美を惜し気もなくさらす副総理が、仁王立ちしているー!! 「それは、ハルオミ★スペシャル《橙の章》夕空に輝く宵の明星(ヴィーナス)」 「ハァァ?……まさか、じゃあ!もしかして緑はっ」 「ハルオミ★スペシャル《緑の章》朝露に濡れる私と君の花びら、だ」 ……………………卑猥だ。 つか。 「ゴムって言えー!」 普通に。 素直に。 「引き出しにあるのは『七つの大罪』の異名を持つ、7つ7色の愛の架け橋🌈を封印したパンドラの(ハコ)……」 「封印してないな!さっきまで寝室で盛ってたな!」 「……なにか言ったかい?」 「なにも言ってないでありますっ!」 じりり…… 深く鋭い藍の視線が押し迫る。 「架け橋とは、もちろん🌈ナツキのお尻を繋ぐ私の愛の肉棒の事だよ!🌈」 「卑猥な説明すんなーッ!大体分かっとるわーッ!」 「……なにか言ったかい?」 「自分如きに、丁寧なご説明をありがとうございますっ!」 うぅっ、視線の威圧が心臓をキリキリ刺してくる。 「なぜ、パンドラの匣を開けた?」 ハァ? 知っとったら開けんわ。 「台所にゴムを置いとく方がおかしいでしょうがーッ!」 「私達は、アッツアツ ホヤホヤの新婚さんだよ」 副総理……それ、死語です。 「新婚さんはいつどこで、ズッコンバッコン★ヤりたくならないとも限らないんだよ!」 「それは、あんた達だけだー!!ドスケベ変態バカップルー!!」 「………」 副総理が黙した。 この俺が副総理を黙らせたのか? 思考を読み、思考を操るシュヴァルツ カイザーとして、世界に名を轟かせる副総理を、一兵卒の…この俺が! ………天賦の才、かも知れない。 そう、か…… そうなんだ…… まさしく、これこそ 天が俺に与えた弁論の才能! 俺は、シュヴァルツ カイザーさえも反論の牙を奪い沈黙させる、神の頭脳を持つ男だァァァー!! 明日から、政治家に転身だな♪ 『……S級処罰は銃殺刑』 「……………………へ?」 「君はトコロテンを食していない。これはα-大日本防衛軍 軍法第4条1項に規定する『敵前逃亡』に該当する」 「はぃ~?」 「更に、私の許可なく『七つの大罪』の詰まったパンドラの匣🌈を開け、夕空に輝く宵の明星(ヴィーナス)袋まで破った行為は『命令違反』に該当」 「ただのゴムの袋でしょうっ」 「私のサイズでハルオミ★スペシャル 7色をそろえるのは、結構大変なんだよ!🌈」 「知るかーッ!」 「君の身柄を直ちに拘束し、軍法会議にかける。罪業の程度により、S級から特B級の厳重処分だ」 ウギャァァァーッ♠ 俺はやってないーッ!! 「俺は無実だー!!」 〈それから につづく♪〉 次でラスト!

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