41 / 292
Ⅱ 瞳の蒼③
「嬉しそうだね♪」
「嬉しくないっ!」
パッツパツだ……
パッツパツじゃないかァァーッ★
ハルオミさんの黒ブーメラン
性器の形がくっきりだ。
ギャー!!
おっきい。
おっきいよぅ。
これで平常時サイズ……なんだよな。
ギリギリなんとか小さな布地の中に収まっている。
ちょっとでも膨らんだら、はみ出しそうだ。
「そんなに見つめられると感じてしまうよ」
「ダメー!」
でん★
ギャー!!
はみ出るッ
おっきいの分かったから、主張しないでーっ
「もっと大きくなるよ!」
「知っとるわーッ」
「だよね♪」
俺が知らない訳……ないじゃないかァァー!
勇ましく反り返る怒張は、血管が浮き出てドクドク、ビュクビュクしてぶっとい。
段差が立派でエラも張ってて、すごく固いんだ。逞しい持久力で突き上げる猛々しい剛直は、まさに百獣の王で~……モゴモゴ~
……って!
ハルオミさん!あなたが今、主張するのはソコじゃない。
性器の形がくっきり分かるパッツパツ見せられて、喜んでなんかないぞっ!
……ドキドキするけど。
コレがさっきまで……俺の中に入ってたんだよな。
ドクン、ドクン
……!!
「おっと」
間一髪でハルオミさんの腕を擦り抜けた。
「もうちょっとで捕まえられたのにね」
危なかった。
俺の動揺を誘うシュヴァルツ カイザーの常套手段だ。
しかし……
なんだ。この違和感は?
危機を振り切ったというのに、まるで逆だ。
胸の不安が拭えない。
いまだ危機に陥っているような……
「正解だよ」
クスリ、と笑ったサファイアの青
「君は危機を脱していないよ」
「なに言って」
「君の体力が、私に勝っているとでも考えていたかい?」
藍色の微笑みの中に宿るのは、勝利の確信だ。
「私はまだまだ余裕だよ」
「なっ」
そんなっ
ハルオミさんの体力は……
「歳上相手だから体力で勝る……その先入観が君の敗因だ」
あなたが絶倫である事を忘れていた!!
いけないッ
逃げなければッ
ハァハァハァっ
足がもつれる。
ここへ来て、ハルオミさんとの第2ラウンドが響いてきたのか。
クッ、走りながら戦略を建て直さねば。
「そんな時間は与えない」
「えっ……」
ワーッ★★★
「どうしてーっ」
「トコロテンのお皿、流し台に下げようと~っ」
「敗因その2は、私の思考を探るのばかりに躍起になって、ハラダ一等兵の思考を見落としていた事だ」
ペタン
ハラダ一等兵と正面衝突して尻餅をついた俺を、悠然と見下ろすサファイア……
「捕まえた」
両脇に差し込まれた腕が俺を立たせて、そのまま……
ぎゅっ
抱きしめられる。
熱い腕の中で、トクン、トクン……
心音が重なって、どうしよう。
絶対俺の心臓の音、大きい。
……聞こえてないよね。
心臓の音
トクントクン、トクントクン
どうか聞こえてませんように。
ハルオミさんと、くっついていたいから。
鼻孔をくすぐる、少し汗混じりのハルオミさんの匂いが好きなんだ。
柔らかい匂いがする……
フッと吐息が髪を掠めた。
耳元の下、チリッと熱がはぜた。
ドクンッ
心音が跳ね上がる。
捕まった俺
ハルオミさんの印、付けられた★
ともだちにシェアしよう!