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Ⅱ 瞳の蒼⑤
………嬉しくない。
白ブリーフが似合うなんて言われて、誰が嬉しいものかァァーッ!!
「俺の股間は……」
「皮が守ってるね」
「~~~♠💢」
思考を読むな、シュヴァルツ カイザー!
俺の雄は、それを包む皮によって鉄壁の守りを敷いている!
「包皮は君自身を守っているけれど、パンツ代わりにしてはいけないよ」
「~~~♠💢💢」
「皮被りでもパンツははこうね」
「分かっとるわーッ!!」
「じゃあ、はこうか♪」
しまったー♠💢💢💢
シュヴァルツ カイザーの策略に乗せられてしまったー!!
リビングの床に、ハルオミさんがしゃがみこむ。
俺とハルオミさんの間には……
穴が二つ空いた白い布が~
この穴に足を通せ……という事か。
フッ。俺達は、どこまで行っても夫婦だな。
以心伝心で、あなたの無言のメッセージが分かってしまうよ。
穴に足を入れたら、ハルオミさんが引っ張り上げるんだ。
そうして小さな子供みたいに、いい歳した大人の俺ははかされるんだ。
ハルオミさんに。
妙齢の俺が、白ブリーフを♠
……嫌だァァァー!!
戦場の貴公子と呼ばれ、α共を恐怖の地獄に突き落としたシルバーリベリオンが、白ブリーフ……なんて♠
嫌アァァァ~~!!
すぽん
「いい子だよ、ナツキ」
うぅ~っ。
………………はかされてしまった。
足を入れたら、ゴムを腰までハルオミさんが引き上げて……子供のように、白ブリーフをはかされた。
妙齢の俺が、白ブリーフ
シルバーリベリオンの股間を、白ブリーフが守っている。うぅぅ~っ♠
程よく締まるはき心地に、幼い頃慣れ親しみ、いつも一緒に過ごした日々が甦る。……俺の体が成長して思春期を迎えたあの日、卒業した青春のままだ。
俺、帰ってきたよ。白ブリーフ!
お前は俺の青春だ!
嗚呼 、懐かしいな……うぅぅ~っ♠
「よくお似合いであります!」
やかましいわっ、ハラダ一等兵💢
その顔、思いっきり笑いをこらえている顔だな!プププっ……て聞こえたぞ。
「さっさとトコロテンの皿、流し台に片付けてこいーッ!」
「Alles klar , シキ夫人!……プププっ」
「シキ夫人、言うなーッ」
あいつ、流し台に着いたら思いっきり笑うつもりだな。一刻も早く爆笑したい顔で走っていったぞ。ハラダ一等兵め💢
「君が人払いをしたのは、私にこういう事をして欲しいからなのかな?」
パクリ♪
「ハヒんっ!!」
白ブリーフがハルオミさんに食べられたーッ★
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