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Ⅱ 瞳の蒼⑬
まずいっ、まずいぞ。
まずすぎるーッ
なんだッ、この体勢ーッ!
ハルオミさんに捕らえられた両手が、頭の上に持ち上げられて、バンザーイ
大股開きの脚の間に、ハルオミさんを挟んでホールドしている。
非常にまずい状況に陥ってるじゃないか!
ハルオミさんの悪戯な動きは封じる事ができた。……たぶん。
……って~★
「ファあンっ」
全然、封じていなかったー!
ハルオミさんのこの動き。
俺の脚から脱出しようとしてるんじゃない。
俺にくっつけてる!
「アっハゥ」
密着の増した布地の下の重圧をグイグイ!
押し当ててくる。体重をかける確信犯だ。
外そう。
ホールドを解くのが得策だ。
「……まずは剃毛からだね」
「………………へ」
ハルオミさん、なんつった?
「ていもう?」
「ツルツルがいいかい?それとも、ひと摘まみだけ残して、包茎に相応しいチョロ毛にしようか」
「はぃいーッ?」
なんだ、そのッ
「ほほほっ」
「包茎だよ」
「うん、ほぅけー」
「そう、君は包茎だ」
「俺は包茎だ!」
……って、なに言わすんだーッ
「君は剥くと、ピンクの亀頭がチャーミングな仮性だよ♪」
ハルオミさん。ピンク、気に入ってくれてるんだ♪嬉しいな♪
俺のピンクが保たれているのも、パンツの摩擦から盾となり、身を呈して俺自身を守っている包皮のお陰だ。
仮性包茎で良かったよ。
皮は大事にしないとな!
……なんて思うかーッ
「君が童貞である事も大きいよ」
「~~♠」
「私のピンクのために、一生童貞でいてくれるね?」
「~~♠」
違うよ、ハルオミさん。あなたは間違っているぞ!
「俺のピンクは俺の物だァァーッ!」
「君のピンクは私の物!私の亀頭は君の物だよ!」
「ソコ!私の物じゃないのかーッ!」
「亀頭だけじゃない。竿も金玉も、君の物だよー♥」
「ギャアァァァ~~」
押し当ててズリズリしてくる~。リアルにハルオミさんの形を感じてしまうーっ
「……選びたまえ」
熱っぽい吐息が耳朶を舐めた。
「ツルツルがいいかい?チョロ毛がいいかい?」
イケボを卑猥に使うんじゃない。
「どっちも嫌ァァー♠」
「……正解だよ」
ハルオミ…さん?
「君は、どちらも選んではいけないよ」
指先が髪を一房、梳いた。
「ツルツルもチョロ毛も選ぶべきではない」
そうか!
ハルオミさんは俺を試していたんだ。
最初から俺をツルツルにも、チョロ毛にもする気はなかったんだ。
夫の可愛い悪戯だね。
ハルオミさんは優しい。
妻の俺をツルツルや、チョロ毛なんて恥ずかしい姿にする訳ないじゃないか。
疑ってごめんね、ハルオミさん。
チュッ
耳元に顔をうずめる夫の頬に、口づけを落とした。
「ナツキ……分かってくれたんだね」
「俺の思慮が足りなかった」
「自分では気づかない事の方が多いよ。それを補うための夫であり、妻だからね」
そっか……
「俺、ハルオミさんが夫で良かったな」
「私もだよ。君はアワアワしそうだ」
アワアワ……か。
ごめん、落ち着きのない妻で。
「君のアワアワに包まれたいよ」
俺の慌てっぷりに振り回されたいのか?
それはよくないぞ。
俺がアワアワしたら、夫として止めてくれないと。
「二人でいっぱいアワアワになろうね」
「ダメだ!」
二人して、落ち着きのない夫婦になっては。
「ダメじゃない。君のボーボー陰部はアワアワに泡立つよ!」
………………
………………
………………
ボーボー陰部
………………
………………
………………
アワアワに泡立つ
アワって『泡』ぁぁ~★
「まずは背中からだ」
その次は胸、乳首、腹、脇腹、臀部、内腿……
「そして陰部のこすり合いっこ!」
「はぃぃ~ッ?」
「アワアワに泡立った君の股ぐらの縮れた剛毛で、私の全身をくまなく洗うんだよー!」
「ナァァァーッ」
「君をチョロ毛にするのは、私の全身洗浄を終えてからだ」
「イヤあぁぁぁ~~!!」
ガシイッ
両脚がハルオミさんをホールドする。
夫を野放しにしたら、俺の未来はアワアワボーボー → (ジョリジョリ) → チョロ毛だァッ♠
……つか、チョロ毛なのかッ!
ツルツルじゃなくて、チョロ毛決定なのかッ!
「君の陰毛は私の物。私の陰毛は私の物だよ!」
「ソコは『私の物』なのかーッ!」
俺の陰毛は俺の物だァァァー!!
ガシイッ
陰毛死守。
決して離してなるものか。
大股開きのホールドが、ハルオミさんを捕まえたぞ。
「なにやっとるかァァーッ、変態バカップルー!!」
ハラダ一等兵★
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