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Ⅲ Attention, please!⑤
大好きなハルオミさんに、そんな事……
「言えないのかい?」
許して。……と、こくこく首を振る。
「私を焦らしてる?……それとも、本当に何もされたくない?」
「ハルオミさんに……触って欲しい」
でも……
「どこを?」
恥ずかしくて言えない。
いつものハルオミさんなら、言わなくてもちゃんとイイトコロに触れてくれるのに。
「私だって求められたいんだよ」
指が喉を引っ掻いた。
「二人の夫の前ならば、余計に思う」
ハルオミさんが対抗意識、燃やしてる?
「雄ってね、そういうものだよ」
親指の腹が唇に触れた。
「君は、誰の名前を呼ぶのかな?」
指が唇を這った。
「……ハルオミさん」
「いい子だね」
大きな掌が頭を撫でてくれる。
「いい子の君から、少し大人になろうか」
「大人、に?」
俺を映す藍の双眸が、濡れた光を帯びて頷いた。
「私から紳士の仮面を剥がしてごらん」
クスリ……
深海の奥底から、蒼い瞳が笑った。
「できるだろう?君になら」
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