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Ⅲ Attention, please!⑲

「……いっぱい出てきた。兄上のミルク、全部掻き出してやるよ」 「やめっ、ユキト……ハゥうッ」 お尻っ ユキトの熱がピストンしてくる。 「激しっ」 「ナツキだって、腰振ってる。やらしいよ」 「ちがうっ、俺はっ」 「気持ちいいんだね」 そんなの言えない。 お尻に突っ込まれている俺を、ハルオミさんが見下ろしている。 モニターの中のアキヒトの琥珀が、目を凝らしている。 ァウうンっ 腰が勝手に…… 腰だけじゃなく全身で快楽を感じてしまって、体が揺れる。 「おねだりかな」 目の前に突き出されたハルオミさんの猛々しい熱脈に、頬を擦り寄せてしまう。 体を揺らすたび、肌で雄のドクドク溢れる脈動を感じる。 ……俺の頬っぺた、濡れている。 ハルオミさんの先走りでグチョグチョだ。 「ナツキは兄上が好きなんだね……ほら」 ぺちょ ハルオミさんをこすっていない、もう片方の頬っぺたに、ユキトが指先をこすりつけてきた。 「俺が掻き出した兄上の精液……」 「やっ」 「遠慮しなくていいよ。いっぱい出てきてるから」 グリン それ、やめて。 繋がっている所の、俺とユキトの境目…… ユキトが指でグリグリする~ 「つぶらな雄穴を俺のためにいっぱい広げて、ナツキ……可愛いよ」 密着している場所を弄る指で、つんっ……と。 鼻先をつつくから、ハルオミさんの白い種汁が鼻の頭に付着する。 ハルオミさんの…… 雄の匂いがする。 「兄上のを全部出したら、俺ので満たしてあげるからね」 ユキト………俺の中に出すの? 「嫌?」 背中をユキトの視線が刺した。 「……なんて言わないでね。俺は、」 ナツキ 「兄上よりも愛しているなんて言わないよ。そんなの比べるものじゃないし、比べられるものじゃないよね」 でも、ナツキ…… 「兄上には負けないよ。俺のやり方で、お前をいっぱい愛したい」 ぎゅうっ、と…… (せな)から回した両腕が抱き寄せた。 「いっぱい、気持ちよくさせてあげる」 ユキ………… 「っアフン」 「俺を中に受け止めるんだよ」 「ユキっ」 否定は許さない。 剛直が穿つ。奥に迫る。 「……ねぇ、俺を欲しいって言って」 端の掠れた声が耳をチュッと口づけた。 …………ユキト、ゴムしてない。 欲しいって言ったら、ユキトは……… 俺、どうしたら……… 「妻を誘惑しないでくれるかい」 「ヒァッ」 抱き起こされて、両脇を支えられて立たされた俺の脚の間に、ハルオミさんが! 「太いの、君は好きだろ」 「アヒっ、太くて長くて固いヤツ」 「私そのものだね」 「フヒァっ」 ハルオミさんの剛直が擦り上げる。 変になる~っ 「えいん、えいん!」 「分かったよ、会陰をもっとこすってあげよう」 ハヒィィイーっ!! 「……私のものを簡単には奪わせないよ」 艶かしい声が耳朶を舐めた。

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