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Ⅲ Attention, please!24
「ナツキの中に注いであげる」
「らめぇ~」
「ダメ。俺が決めた事だから」
ハァハァハァ
ユキト、限界が近いのか。
俺……も、もうイキたい!!
「いまひめ~」
根元の戒め。ハルオミさん、ほどいて、お願い。
「ちゃんと、お願いしないとね」
涙で滲んだ視界に蒼い眼差しが映る。
「ハルオミさん、いかせてくらさい」
「違うね」
「おれといっしょにいこう」
「そうでもない」
薄く微笑む藍の眼とは裏腹に、股にそびえる大小二本の双棒を激しくしごく。
「アぅぅー」
イイ!
イク!
でも根元を握られたままだ。
「ふくろっ、せぃえきー」
玉袋から白濁の熱がせり上がってくる。
なのに、出口がない。
気持ちイイ!快楽の渦に閉じ込められる。出口のない快感の監獄に……
「イキたいね」
うん。
「私もイキたいよ」
ドクドク、ドクン
ハルオミさんの大きな熱が脈打っている。筋がくっきり浮き出て膨張した雄の欲がそそり立つ。
「……じゃあ、ユキトにお願いしようか」
耳たぶを下がペロリと舐めた。
「私以外の種を、君の中に入れる事は許さないよ」
鼓膜を穿つ熱に背筋が震える。
雄の独占欲に、雌になった体が悦んでいる。
「君は淫棒が大好きなメスゲイだ。雄穴が寂しいんだろう」
「ちがっ、ハルオミさんがいれば……」
「嘘はいけないよ」
前の刺激だけじゃ満足できないんだろう?
「寂しい穴はバイブをぶっ刺していたぶってあげるよ。嬉しいかい?」
「おれ……ハルオミさんがいい」
「気持ちよければ何でもいい穴だろう?」
首を振る。
否定する。
「雄穴からユキトを抜きたくないんだろう?」
首を振るけれど……
「証明できるのは、君だけだよ」
トロトロの透明な先走りをすくい取って、先端の孔に塗り込める。
「言わなければ、この孔を塞ごうか?」
あぅ、ゥはゥ!!
突き上げてくる。後ろを激しく剛直が抜き差しする。パンパンパン、肉の打つ音。ヌチャヌチャ卑猥な水音が、体内で響いている。
外も中も……
汗と先走りとマン汁で揺れて、濡れている体。
グルグルまわる快感の渦にいる俺が、ユキトにお願いできるのは一つだけだ。
「ユキトの種……」
お願い
「かおにかけてっ!!」
「………………ナツキ」
かぷり
チリッと熱が走った。首の根っこを甘噛みされる。ユキトに痕つけられた。
「仕方ないな。ナツキにそんな事言われたら、聞かない訳にはいかないよ」
いっぱい出してあげる……
全部受け止めて。
……「いい子だよ」
俺にしか聞こえない声で、ハルオミさんが囁いた。
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