115 / 292
《断章》副総理だって主夫をする!④
「ほら」
グリンっ
「何指?」
指が後ろを苛んで、クニクニ、グリグリ♪
ハルオミさんの指が楽しそうだ。
でも!だけど!
弄られる俺の身にもなってみろ!
「困ったね。私は弄った事も、弄られた事もないんだよ。ココを弄られるのは、どういう気分かな?」
またシュヴァルツ カイザーが思考を読んだ。
ハルオミさん、ずるい。
わざわざ聞かなくたって、ハルオミさんなら分かってるだろ。
思考を読めるんだから……
「君の口から聞きたいよ」
私が欲しい、って………
「そんなの、言えない」
俺、いっぱいハルオミさんを欲しがったから。昨夜、ベッドの中で。
なのに、これ以上……欲しいって言ったら……俺……
(淫乱だ)
ハルオミさんに呆れられてしまう。
こんな顔、絶対見られたくない。
ハルオミさんに翻弄されて、欲情している顔なんて、絶対。
抱き枕に顔を押しつけて、ともすればついて出そうな喘ぎをどうにか押し殺す。
淫らで恥ずかしい俺を見たら、ハルオミさんは幻滅する。
指輪をもらった翌朝に離婚なんて、やだよ……
「まだ言えないのかい?」
君という人は……
「分かってないね?」
グリグリ
「アフンっ」
漏れそうになった甘い声を、慌てて枕に埋めた。
「そんな事をするから……」
低音の美声が耳朶をくすぐった。
「私にこんな事をされるんだよ」
クニクニ
「やっ」
「逃げてはいけないよ」
チュっ
耳の裏に落ちたの、唇だ。
「逃げたら花嫁落第だ」
どうして?
ハルオミさん、意地悪するの?
「答えてごらん。君の中にいるのは何指だい?」
分からない。でも答えないと、離婚の危機だ。
「~~●*★◆□」
「なに言ってるのか分からないよ。枕からちゃんと顔を上げるんだよ」
でも上げたら……見られてしまう。
真っ赤に染まって、快楽に耽る顔を。
「暴きたくなるね」
………………ハルオミ、さん?
「君が私を暴くから……こうなるんだよ」
どういうっ!!
答えはくれない。
蕾の奥、あなたの指が苛んで。
「教えてあげようか。君の中の私の指は……」
左手の………
「君に幸せをあげる指だよ」
それって、つまり~~
キラリ、と輝いた金色の指輪。
俺と同じ結婚指輪をはめているっ!!
夫婦の誓いの薬指!!!
その指でハルオミさんはっ
俺を虐めて。
誓いの指で意地悪して……
「指輪をはめている根元まで入っているよ」
「だめェ~……ハフー!!」
「指輪まで、君の中に入れてしまおうか?」
「らめっらめっ」
プルプル
首を振って身をよじる。
「そんな場所、汚ない!」
「きれいだよ。私の君への愛の注ぎ口なんだか」
「変なこと言わないでっ」
「ほんとの事だよ。君だって悦んでる……ほら」
腰が跳ねる。
フニフニ、枕に押しつけて回している。
ハルオミさんへの抗議だった筈なのに、これじゃあお尻から駆け巡る快感に翻弄されて、快感がもっと欲しくて……
「オナニーしているみたいだね」
「アフ…ぁ」
否定しなくちゃ。
なのに、首を振るのと一緒に腰まで振れてしまう。
「ひとりの時は、そうやって自慰に耽っているんだね」
「ちがっ」
俺、淫らじゃない。
「淫らだよ。恥ずかしい淫乱だ」
「ヤゥっ」
腰が揺れた拍子に……
背後のハルオミさんから………
ピチャリ
頬に液体が跳ねた。
……生ぬるいそれが、ゆるゆると頬っぺたを降りてくる。
白いこれ。
まさかっ
ハルオミさんの~★★!!!
ともだちにシェアしよう!