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《断章》副総理だって主夫をする!21
ピッカピカのツっルツル!
お肌もツヤツヤ♪
ハルオミさんに嘘はない。
洗い物は得意中の得意。
(大得意の夫だった……)
とってもいい匂いがする。
ハルオミさんの使ってるボディソープの香りだ。
俺の体は、ふわふわの泡で洗われた。
スポンジも使わず、タオルも使わずに。
ハルオミさんの手が肌の上、至るところを余すことなく滑って、全身を泡々にされてしまった。゜。
髪の毛も洗われて泡々。゜。
「陰毛もたくさん泡立ったね!」
「ギャーッ」
いらんこと言うなー。
その言い方だと、ハルオミさん!
陰毛ボーボーで泡立ったみたいだ。゜。
「手入れしてないボーボー陰部だよ♪」
「~~~」
はみ毛してないからいいの!
ハルオミさんみたいに際どい下着は、はかないから!
「ブーメランはお気に召さないかい?」
「……だって」
あれはハルオミさんがはくから、セクシーなのであって~~
「君に似合う下着はなんだろうね?」
「えっ、ボクサーだと思うけど」
「うん。けれど勝負下着としては、少し物足りないかな」
「しょしょしょーッ」
しょーぶしたぎィ~!!
それって、えっち前提でハルオミさんをお誘いする下着の事だよねッ
「わふン、ブブブ~」
ブクブクブクブク~
「おっと、危ない」
ザブンッ
お湯が跳ねる。
両脇に腕を差し込んで、もう少しのところで湯船に沈みそうになった俺の体を、ハルオミさんが支えてくれる。
「君とおそろの勝負下着をつけたいな」
「俺がブーメラン!?」
「いいね」
「良くないっ」
「じゃあ白ブリーフ♥」
「もっと良くない!!」
「際どい白ブリーフだよ♪」
妙齢の俺が白ブリーフ……
際どい白ブリーフって、どんな白ブリーフだよ~
……ん?おそろの下着って事は、アラサーハルオミさんも白ブリーフはくのか!?……ギャー♠
ハルオミさん、はく気満々。
やる気満々。
やる気……やる気~
(ヤる気ー!!)
「はみ毛の君を堪能した後は、剃毛プレイだよ」
ていもープレイって、なにぃ~?
「ひゃっ」
引っ張られた★
湯船がピチャンっ、と音を立てて。湯の中でゆらゆら海藻のように浴槽にたゆたう黒い恥毛を、ひと摘まみ。
ちゅん、ちゅん……
指が毛を弄ぶ。
「やめてっ」
恥ずかしいよ。
「そうだね、やめるよ」
……ハルオミさんが素直だ。
指が股の毛から離れて解放されたのに。
なんだ?
ドキドキドキ
心臓が打ち鳴らす。
俺はなぜ、不安に苛まれているんだ。
ゆったり足を伸ばせる浴槽だといっても、男二人が入ればやはり狭い。
密着している肌が熱いのは、湯のせいじゃない。
ドキドキドキ
鼓動が胸を穿つ。
(俺はΩ)
Ωの本能が警鐘を鳴らしている。
目の前のαから逃げろ、と!
「俺、そろそろ上がる……」
プチャンっ
浴槽の水面 が波紋を描いた瞬間。
「私から逃げるのかい?」
ガシィッ
両手が!
お尻の双丘をがっしり、掴む。
「逃げられないように楔を打とうか?」
「ハルオミしゃあ……ブブブ」
ブクブクブクブク~
沈みそうになった体が、尻を持ち上げられて引き上げられる。
(当たってるーッ)
俺の体の下のハルオミさんが固い。
ハルオミさんを引き離そうとするけれど。肩を抱かれて押さえられて、尻肉を掴まれている。
バチャバチャバチャッ
湯船が波打つ。
「私に君をこすりつけて……我慢できないのかい?」
「ちがうっ!」
「すると洗いたての陰毛具合の確認かな。私達は雄だから、股ぐらの大きなムスコと慎ましやかな君を擦り合わせてしまうね」
………慎ましやかで悪かったな。
ハルオミさんが暴君なんだ!
バチャバチャバチャーッ
「アフっ」
「おっと」
暴れて、ずりん。
湯船に突入しそうになった俺を、むぎゅっと尻肉を掴んでハルオミさんが支える。
「ベッドもお風呂も、激しいのが好きなんだね」
「ちがーう!」
「『慎ましやかな君』、ここが玉袋だよ。さぁ、突き上げておいで」
やめんかーッ
すりすり、するなーッ
慎ましやかな君、言うなー!
「俺は風呂から上がりたいのーッ!」
「お風呂はちゃんと肩まで浸かって、100数えようね」
「数えんー!今すぐ出るー!」
「数えるよー!」
ハルオミさんが話を聞いてくれない。
「ちんこが、ひと~つ」
………………
………………
………………
卑猥な数え方やめろォォーッ!!
「ちんこが、ふた~つ」
「ギャ♠」
ハルオミさんが腰を突き上げる。
(アレがっ)
湯舟よりも熱いヤツが、圧倒的な重量感で突いてくる。
バチャンッ
「君も一緒に数えるんだよ。ほら……」
バチャバチャ
下半身で催促してくる。
(嫌だ)
公衆猥褻罪だ。
こんな…いかがわしい数え方。
(100まで続けるなんて)
……100回、雄の性器の俗称を連呼するのか。
(嫌だ)
俺まで変態の仲間入りしてしまう。
数えたくない。でも数えないと、変態になったハルオミさんが許してくれない。
「……ん…が、三つぅ~」
「聞こえないから、やり直し」
バチャンッ
「ハフハフ」
「ハフハフじゃなくて、ちんこだよ」
「ハルオミさぁんっ、三つぅ~」
「私はちんこじゃないよ」
バチャバチャッ
湯舟が波立つ。
催促される~
「ハフっ」
………………ち、ん、こ
「……が、みっつぅ~」
「ちんこが四つ」
浴槽の湯が跳ね上がった。
「交互に数えようね。君の番だよ」
「………」
「なにが五つかな?」
「………」
「『ち』で始まるよ」
「………」
「その次は『ん』だ」
「………」
「最後は『」
「言うなァァーッ!!」
なにが、ち……
「ん…だァッ」
俺は変態じゃない。
変態にならない。
変態の仲間入りしない。
「受けよ、天誅ゥゥゥーッ!!」
我が右手の拳に怒りを込めて。
「頭から湯気出して寝てろ」
正義の鉄拳・プシュウゥゥゥー!!!
………「君のプシューは見切ったよ」
ブチュウゥゥゥ~~♥♥♥
…………唇が……奪われた。
必殺プシューが封じられたァァー★
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