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■節分SP■君に捧げる愛の歌⑫
心音が重なる。
ドキドキ、ドキドキ
もしかしてハルオミさんも?
そんな訳ないよね。だってハルオミさんだもん。いつも余裕で、大人で。
真っ暗だ。
シーツの波に飲まれて、お布団の中。
吐息がくすぐったい。
いつも以上にあなたを感じてしまう。
あなたの体温が間近にいる。温もりが熱くて、打ちつける鼓動が心臓を穿つんだ。
ぎゅっと……
屈強な腕に抱き寄せられて、抱きくるめられて。
ハルオミさんの鼓動が大きく聞こえるのは、気のせい?
「いけないね、詮索は」
視界を塞がれた。
あたたかくて、湿って柔らかい……
ハルオミさんの唇だという事に気づいたのは、柔らかな感触が離れた後だ。
なんで?
でもだって。
(ハルオミさんの事を考えていたい)
吐息で濡らした胸の実を、悪戯な唇が摘まんだ。
なぜ?
ハルオミさんは意地悪なんだ?
俺はハルオミさんの妻だ。
どうしてハルオミさんの事を考えちゃいけないの?
「君の思考は奪われたんだよ」
耳に吐息を寄せられて、ハフっ
心臓だけがバクバク叫んで、考えるどころじゃない。
「正解だよ。なにも考えてはいけないよ。君は私に奪われたのだから」
チュウゥ~
「ハゥん」
「声も出してはいけないね」
無理だ。
耳たぶに吸いついて、ひだを舌がなぞってなめ回して。
空いた手が乳輪をなぞって、引っ掻いて、尖った乳首をこねられる。
「フぁアンっ」
「声もダメだと言ったのに。約束を守れない子はこうしてしまおうか」
唾液ごと舌を絡め取られて、舌を吸われて、今度は胸の実を口の中で潰された。
与えられる快感に我慢できない喘ぎが漏れそうになる度、唇に吸われて絡め取られる。
酸素が足りない。
頭の芯がぼぅーっとする。
「イクぅッ」
「まだ余裕だろう」
「ヤフンっ、そぅろーなの。そーろぅだからァ~」
「恥ずかしい雄だね」
「ごめんなさぁい。恥ずかしいの付いてて、ごめんなさぁい」
「いけないよ」
許してくれないんだ。
「私と結婚したんだ。早漏を直すって、夫の私に約束できるかい?」
「します!するから~」
イカせて!!
イキたい!!
ドピュッ、トピュトピュウ、トピューッ
……って。
「約束するから、白いのっ!」
淫らなミルク……
「約束したんだから我慢できるね」
………………ハルオミ、さん?
「早漏を直すんだろ?じゃあ出すには早すぎるよ」
艶かしい舌が首筋を這った。
「出したらお仕置きだ。二度と剥いてあげないよ」
フゥっと、欲情を孕んだ吐息が耳のひだを舐めた。
「君のムスコは、ひとりじゃ寝袋の中から出られない甘えんぼさんだからね。大きくなっても寝袋の中だ。
皮に包まれてミルクを垂らすかい?」
「ヤっ」
「ほんとうに」
熱っぽい息がクスリと笑った。
「興奮して……淫乱だね」
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