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■節分SP■君に捧げる愛の歌⑰
「ヤン、ヤン、ヤン!」
変な声が出てしまう。口を押さえて、口を塞ごうとしても、腰が跳ね上がって、口から手が離れてしまう。
こんな声、聞かれたくない。
ハァハァハァ
息が上がって苦しくて。
「アハゥウ~ヤァンっ!ヤン!」
声が止まらないよ。助けて!
「ハフホミさァァーんぅ」
声が止まらないの。
腰が勝手に動いてしまうの。
回して振って、卑猥な動きをしてしまう。
股間が苦しい。前が張ってパンパンだ。
(脱ぎたい)
でも脱ぐと、恥ずかしいアレが見えてしまう。
(でも)
お布団の中で暗くて見えない……かな?
ちょっとくらいなら……
パンツのゴムに指をかけたらバレてしまう。
分からないように……
激しく腰振ってるから、ベッドに必要以上に擦りつけたって不信には思うまい。
もっと、腰振って……そう、クネクネして。お尻の割れ目にシーツの感触が触れた。
もうちょっと……あと少し、パンツがズレたら……フゥフゥ
布地が膨れ上がったソコを擦ってプルルルーン!下着の中で反り返った肉棒が揺れ動く。
(はやく!)
はやくお外に出さないと。パンツの刺激でイッてしまう。
パンツの中で白いお汁、トピュピュビューッ……と出してしまう。
興奮してズクズクなんだ……
「なんだ?まだイッてなかったのかい?ビショビショだから、とっくに射精したのかと思ってたよ」
「ヤン、ハゥアっ」
意地悪な吐息にすら感じてしまう。
「包茎で良かったね。敏感な亀頭を包皮が守ってくれてるよ。露茎だったら早漏な君は、おパンツの中が卑猥なミルクで大洪水だ」
「アゥ、アッ」
腰が、腰がっ
「お漏らしは恥ずかしいよ」
「らめぇ~、そこ押さないでぇ~」
蕾のコリコリ押しちゃ、らめぇ~!!
「出る、出るっ、出るっ!!」
「なにがだい?」
「白いの」
「白いなにかな?」
「せぃし~」
「君は種なしだろ」
「アフー、れもれぃえき~」
「精液?」
うんうん、と首を振る。
快感が強すぎて、脳に押し寄せる快楽が許容量を超えて、ろれつが回らない。
「精子がないのに雄の真似ばかりして」
「おれ、オス」
「違うよ……」
君は、私の雌だ。
「さて、どうしたら君は理解してくれるかな」
冷冽な双眼の奥が笑う。
「躾が必要だね。嘘つきなお口は塞いでしまおうか」
キスされる?
それとも……
「ぶっこまれる……とでも思ったかい。後ろのお口がキュウキュウ締まってるね」
「ヒガぁ~」
ちがう。
「違わないよ………………ちんこ」
想像したくせに。
「君の大好きなデカマラ、マン汁でベトベトにしてみるかい?」
「ハフホぉ~」
ハルオミさん。
「私の体、大好きだね」
ちがう。
俺は………
あなたの全部が、
「すき」
「そうだね、体の後は心だよ」
もう、とっくに。
全部。
あなたの心のすべてを好きになってる。
あなたを………
愛してるのに
「知ってるよ」
藍の眼差しが首筋に埋まった。
「知ってて君をからかってしまったよ」
鎖骨を意地悪な唇がかじる。
「嘘つきな私の口を塞いでくれるかい?」
意地悪なあなたの甘い罠
口づけは深く深く、深層まで意識を引きずりこんでいく。
あなたに近づける?
………………おいで。
愛しい君
舌と舌を絡めて感じる左胸の鼓動は熱くて、優しいね。
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