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🌼君に贈るカーネーション🌼〔前編〕
……ねぇ、起きて。
……んんん~
……ナツキ、起きて。
……ん、んん~んん~
……今日は大切な日だよ。
(んー?)
大切な日って、なんだろう?
5月に記念日ってあったかな?
「……ごむの日」
「もう、ナツキってば♪朝から、えっちなんだから。ゴムの日は過ぎたよ」
んー。なんだろう?
「それに俺達は避妊しなくていいだろ。結婚してるんだから」
「あ、そか」
……って。納得するな、俺。
結婚してたって避妊はしなくちゃ。
(子供をつくるのは……まだ早い……と思うんだ)
「早くないよ」
ユキト?
「俺とナツキの赤ちゃんに、早く会いたいな」
でもっ
心の準備がっ
「いつできるの?」
それは……
約束できなくて。
「ねぇ、いつ?……ナツキ。赤ちゃん、いつできる?」
そっちなのかッ!
ユキト!俺、そんなの!
……だって。子供をつくるには、そういうコトいたさねばならないから~
「夫婦の営みはしてるのにな。ナツキがいつも、俺自身にゴムを被せてしまうから~」
チュっ
(ワっ!)
ユキトに耳かじられた★
「おかしいな?いつもならナツキ、これで飛び起きるのに。今朝はおねむさんだね」
むむむ~
ビックリしたけど、体がいうこときかない。まだ寝てたいよ~
「それで統帥、今日はなんの日か分かりましたか?」
この呼び方。
(アキヒトもいるのか?)
「統帥。答えないと……」
答えないと?
「答えないと~」
答えないと~?
「………」
(………)
「………」
(………)
「どうしよっかな~?」
教えてくれ!!
お前のその答えが一番こわい!!
「そうですね。統帥を頂きましょうか」
俺、食べられちゃうの?
「はい。俺だけの朝食です」
(ワーっ!)
足広げられたッ
どうしてっ、朝から大股開きの痴態になってるんだ、俺ーッ
「美味しそうです♪」
アキヒトに足首掴まれて持ち上げられてるーッ、俺ーッ
「……金玉、食べたいな」
(…………………………へ?)
「統帥は種なしだから、金玉なくなっても問題ないですね♥」
(問題あるわーッ♠!!)
………俺はΩで子種がない。
でも、きんた…まは欲しい……グスン(T^T)
「さぁさぁ!答えて、統帥。答えられないと金玉食べちゃいますよ?」
ツンツンっ
(ヒャウ!)
もしかしてアキヒト、股間に垂れ下がるタマの場所、布越しに唇で啄んでる?
「……あ」
どうした?
「毛、剃らないといけませんね」
(…………………………へ?)
「統帥、ボーボーだから。剃毛しないと金玉食べられません」
~~~♠!!
余計なお世話だーッ
「ナツキ。ピッチピチおパンツから、下の毛はみ出してるよ!」
ユキト、お前もかーッ
「余計なお世話だっつーとろうがーッ♠!!」
プシュウゥゥゥー!!×2
「……ハァハァハァッ」
思い知ったか!ドスケベ、エロエロ夫ども!
寝起きの天誅!GET UPプシューだ。
頭から湯気出して寝てろッ
「おパンツは……」
ハァハァハァハァ
「ハルオミさんに、はかせられたんだ……」
ピッチピチビキニと白ブリーフ
ハルオミさんの趣味丸出しのオススメおパンツを、二枚並べられて……
どちらかを選ばねばならぬのなら……
(妙齢の俺は、ピッチピチビキニを選ぶ!)
例え、清楚とは到底言い難い形状だって!
白いレースのヒラヒラ付いてたって!
……はみ毛するのは、はく前から一目瞭然だって。
小さな布地からはみ出た黒い縮れ毛を、三人の夫に引っ張られようとも。
それでも俺は、ピッチピチビキニを選ぶ!
………あれ?
そういえば。
三人目の夫は?
「私を嫉妬させて……いけない妻だね」
ぎゅうっ
背後から、暖かな腕で、背中で俺は包まれた。
「私の前で二人の雄と戯れて。淫乱な君は昨夜の乱交では満足しないのかい?」
「ちがっ」
乱交なんてッ
ふしだらなコトしない!
昨夜は……子作りの予行練習だって、あなた達が!
だから俺……体が重くて、だるくて。
今朝は全然起きられなかったんだ。
「すまないね、無理をさせてしまった」
「ハルオミさん」
「乱れる君が愛しくて、歯止めがきかなくなってしまったよ」
恥ずかしい。
目を合わさなくても、あなたのサファイアの深い蒼が俺を見つめている。
昨夜の乱れた俺を、俺に重ねて見つめている。
「興奮したよ。君はどうだい?」
「俺も……」
「君も?」
「……興奮した」
「そうだね」
チュっ
髪を掻き上げて、耳の裏に濡れた唇が降りてきた。
吐息混じりの低音が耳朶をくすぐる。
「私の顔の前に、勃起した可愛い性器を押しつけて……タマを握ってシコり出す君を思い出すと、それだけでイッてしまいそうになるよ」
「ワァァーッ!!」
あなたはッ
なに言い出すんだァッ
「おや?ほんとうの事だろう」
ほほほっ!
例え、ほんとうの事だとしても!今は爽やかな朝でっ
「例え話じゃないよ!昨夜のオナる君は現実だよ!」
「おなァ~」
「そうかい?君はオナニーが好きなんだね。前々から気づいてはいたよ。
今度は私が君の顔の前で、オナニーしてあげよう!嬉しいね!フィニッシュで君のお顔は真っ白だ。
君も、股ぐらのイチモツをシコっていいからね!相互オナニーだよー!!」
ギャアァァァ~~★
「ハルオミ…さん~」
プシュウゥゥゥー
……頭から湯気が噴き出した。
俺、撃沈
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