206 / 292
🌼君に贈るカーネーション🌼〔後編〕
目の前に突きつけられた、三人の夫達の三枚の紙片
肩たたき券じゃない!
夕飯の洗い物券でもない!
お洗濯たたみます券でもない~~!
「ナツキは正常位が好き?騎上位だと、すごく腰振ってくれるよね!
四つん這いにして後背位にしてあげると、ガンガン腰突き上げて獣みたいになるし♪」
「ギャアァァァ~~★」
「『ナツキの好きな体位で交尾してあげる券❤』だよ!」
ユキトーッ♠
「まったく、これだから愛人は。……統帥、あんなのは無視しましょう。
俺のは、これ♪『肩などたたき券💛』です!」
「……『など』~?」
「はい!」
満面の笑みで頷いたアキヒトに、嫌な予感しかしない。
「文字通り、肩などを叩いて、日頃の疲れを癒やして差し上げます」
癒やされるのだろうか。
……『など』が最大限に気にかかる。
「指!」
アキヒト、指で隠してるところ。
そう、そこだ。※印のつづき!なにが書いてあるんだ?
「あぁ、ここですか。統帥ってば細かいんだから。……はい。受け取りましたね!必ず使ってくださいね♪」
「ムギャアァァァ~~★」
※印のつづきがァァーッ
「いいいっ、いん…っぽ」
「インポじゃないです!淫棒です!」
「ギャアァァァ~~★」
いんぼっ
「淫棒!ちんこの事ですよ」
プシュ
「おっと、統帥。湯気出さないで。また倒れてしまいますよ。
……そうだ。早速使いませんか?『肩などたたき券』♪湯気出す前に、淫棒で頭叩いてリラックスしましょう」
そんなもので叩かれてリラックスできるかーッ
「大好きなものに触れると、ヒーリングになるんですよ。統帥、巨根大好きでしょ♪」
「ナッ」
「巨根で、顔もお尻も叩かれましょう!
交感神経と副交感神経のバランスが保たれて、良質の睡眠が得られますよ!」
違う!
お前の施す睡眠は、足腰立たなくなるやつー!
……「最後は私だよ」
出た★
「私のプレゼント、気に入ってくれると嬉しいね」
………………来てしまった。
遂に………
ラスボス・ハルオミさん!
「『泡まみれ♪兜など合わせ券💙』だよー!」
名前が露骨だわーッ
兜など……って。あなたも『など』なのかーッ
「亀頭の形状を兜になぞらえて、互いの性器をこすり合わせる行為が『兜合わせ』だ」
その知識いらん!
政治家としての外交政策と全く関係ないな。寧ろ海外で発表したら外交問題だ。
「しかし実際には亀頭以外……竿も一緒にこするよ。昨夜もやったから、分かるね!」
「ムギャ」
いらん事言うのは、この口か~
「君の兜は包皮の中だから、私が剥いてあげたんだよ」
後ろにいるから、ハルオミさんの口が塞げない……うぅ~
「カウパーまみれで気持ち良かったね。気持ち良すぎて、早漏の君はミルクをお漏らししてしまったね!」
ウギャ!なんて事をッ
「今更だ。ナツキの早漏は、周知の事実だよ。
陰毛までグチョグチョになってたね」
「黒い縮れ毛に、自身の白いのいっぱい垂らして……早漏の統帥、可愛いです♪
何度でもイカせてあげたくなりました」
第二夫と第三夫~ッ
そぅろー、そぅろーと連呼するな。
俺はっ、俺はっ!
「そぅろーなんかじゃっ」
「早漏だよね?」
うっ。
ハルオミさん。今もし、ここであなたを否定すれば……証拠はあるのかい?……と問いたださんばかりの鋭いサファイアの眼光をしている。
「そぅろー………です♠」
「心配要らない。私は包茎早漏の妻に理解ある夫だよ」
嬉しくない。
しかも、そぅろーの前に余計な枕詞つけたな、ハルオミさん。
「これは包茎早漏の君が恥ずかしがる事なく、私と一緒に楽しく気持ちよくなれる券だよ」
ウギャア!聞きたくない!
「新婚さんは一緒にお風呂だ。湯船の中で兜合わせはもちろんの事!
背中を流してあげようか。背中だけじゃない。胸も腕も、脚も腰も、お尻も、お顔も……」
ゾゾゾーっ
背筋に寒気が走る。
「泡々に泡立てた私の陰毛で、君の全身をくまなく洗ってあげるよー!」
「ウギャアアアァァァー!!」
「君も私も大興奮↑↑↑勃起したデカマラが全身を舐め回すように、ヌルヌル当たって泡々だ」
「ヒィヤアァァァ~」
「うん、胸の小さな尖りには金玉を当ててあげよう。乳首に金玉、プルンプルンだよ。嬉しくてプックリ、胸の実が膨らんでしまうね」
「フヒィィィィ~~」
「歓喜の声はまだ早い!会陰好きの君は、特に入念に股ぐらに挿入だよ。玉袋めがけてガンガン当ててあげるよー!」
「やめてーっ」
「洗い場の鏡に、我慢できずザーメンをぶっかける君が見たくて仕方がないよ!」
「あなたの狙いはそれかーッ!」
「最高のバスルームだ。夫婦は一心同体!射精する時も一緒だ!
二人の精液で、ドロドロになるまで終わらないよ。のぼせないように注意しないとね」
ギャアアァァァァーッ!!
ぐったりの俺がお姫様抱っこで、ベッド直行コースになるやつだ。
「結論が分かっているなら、話が早い」
俺の思考を読んだな、シュヴァルツ カイザー!!
「アゥっ」
パジャマの上から胸の先端を弄られて、尾てい骨から背骨に電流が走った。
「うん、いい反応だ」
俺、感じたの?
「胸の実、もう勃ってるね」
まともに、あなたの顔が見られない。
ユキトの顔も。
アキヒトの顔も。
「君は……」
キスじゃない。
うなじに息の触れる囁きに、心臓が飛び跳ねた。
キス以上にドキドキする。震える肌に吐息を這わせるのは、あなたの巧妙なやり口だと分かっていても。
あなたの吐息に鼓動を奪われる。
「母の日に贈る花を知ってるかい?」
「カーネーション」
「正解だよ」
チュっ
「……私にしか見えない花を一輪、君に贈ろう」
チリッと痛みが走った場所をニュルリ……舌が這う。
「私の痕が消える前に、何輪も何輪も贈るよ」
チュっ……
うなじが熱い。
「抜け駆けしないでください、兄上」
チュっ
「ユキト」
「そう、俺の名を呼んで。未来の母親に、父親からカーネーションを贈るよ」
「ユキトっ」
「好きだ……ナツキ、大好きだ」
首筋に、赤いカーネーションの花びらを散らされる。
「統帥はどうして、俺にだけ意地悪するんですか?」
「そんなつもりじゃっ」
チュっ
「……淫乱なあなたは、キスだけじゃ満足しないくせに」
お前の方が意地悪だ、アキヒト……
「俺のカーネーション、どこに欲しいですか?やっぱり、ここかな」
「そこはダメ~」
「お尻の割れ目、欲しいくせに」
ハァハァハァ
顔が熱い。火を噴きそう。
「せっかく統帥の欲しい場所、言ってあげたのに。統帥は意地悪ですね。欲しがりなのに」
チュウゥーっ
胸をはだけられて、小さな実の下に色づいた赤い痕。
君は……
お前は……
あなたは……
「私の」
「「俺の」」
花びらが白い肌に踊った。
「奧さん❤」
「嫁💛」
「Meine liebe Frau 💙」
花びらがジンジン熱い。
赤い痕を施されて、俺はお前達のものになっていく。
……「肌だけじゃない。中身も私のものだよ」
…………………………え。
「俺のものだよ!」
「俺のものだ!」
なんの話だ?三人の夫達?……
「「だから」」
「ですから」
ゾクッ
「君の」
「お前の」
「あなたの」
ゾゾゾーッ
「言うなァァッ!」
「禁忌の蕾は」
「つぶらなブラックホールは」
「オスマンコは」
「ギャアアアァァァァー♠」
「私の」
「「俺の」」
言うなッ!って言っただろうがァァッ!!
「「「ものだよ💙」だ❤」です💛」!!
でんっ❤
ずんっ💛
どんっ💙
どうしてっ……
なぜ、一体、どうしてっ……
お前達はそんなものを!
脚と脚の間に反り立つ巨大な幹に……
ブラック
琥珀……がないからイエロー
ブルー
それぞれのイメージカラーの!!
「ゴムぅぅぅぅ~~」
「ナツキがプレゼントしてくれたゴムだよ」
「違う!」
俺は避妊しろと言っただけだ。
卑猥なプレゼントしとらん。
「避妊=ゴムだよ。私達は、お気遣いのできる夫だからね」
「統帥のプレゼント、大切に使わせて頂きます。今から♪」
「違うんだーッ」
「……では君はこのゴムを、君以外に使ってもいいのかい?」
それは~~~
*** *** ***
ナツキは三人の夫の妻である……①
夫と妻は「夫婦の営み」をする……②
ゴムを付けた「夫婦の営み」は夫婦間のコミュニケーションである……③
①②③より、夫達とナツキがゴムを付けて夫婦間のコミュニケーションをとる事は明白である。
三人の夫は巨根であるから
∴ナツキ≡巨根好き
(よってナツキと巨根好きは合同である)
*** *** ***
ちがーう!
話がズレとるわーッ
「正しい証明だよ。ナツキは巨根好きなんだ」
「毎日しゃぶってますもんね。上のお口と下のお口で」
「夫婦は一心同体だ。さぁ、マンコを広げて繋がろう!」
でんっ❤
ずんっ💛
どんっ💙
無理!!
無理無理無理~!!
「一度に三本も欲張ってはいけないよ。一本ずつだ!」
「お尻とお口……あと一本は」
「ナツキ、俺の握る?体の好きなところにこすりつけていいよ」
たらん……と。
股間にそびえる幹に甘い香りが垂れた。
ろー…しょん?
「メープルシロップのローションだ。朝食は君の大好きなパンケーキだよ。……ガチガチの固さだけどね」
甘い朝が始まってしまう。
「お昼は統帥のパンケーキがいいな♪」
アキヒト、なんつった?
「延長戦になったらごめんね」
ユキトっ??
「おやつは、君の甘くない白いシロップを舐め取ろうかな」
ハルオミさ~ん、おやつって10時だよね?10時のおやつだよね?
微笑むサファイアは嘘つきで、深層を映さない。
嬌声の漏れた口を慌てて押さえたけれど。指と指を絡められて、ぎゅっと両手を握りとられてしまった。ユキトとアキヒトに。
「意地悪しないでください、統帥」
「ナツキの可愛い声もっと聞かせて、ね?」
俺の夫は意地悪だ。
「おやおや、困ったね。私の手はなにを握ったらいいのかな?」
言えないよ、恥ずかしくて。
「ここかな?」
「はぅん」
膨らんだ胸の先端を、音を立てて吸われてしまう。
「お気に召さないかい。じゃあ、こっちかな?」
今度は左胸の先っぽだ。
……うん、って。頷かないと。首振らなくちゃ。
(だけど……)
もし、頷かなかったら……
次にあなたは、どこにキスしてくれるんだろう。
期待してしまう俺がいる。
「いけない子だね」
あなたは《シュヴァルツ カイザー》で、俺の思考はあなたのもの。
「可愛い妻だよ」
幸せなんだ。
あなたにキスされるたび
右手を握られて
左手の指を絡められて
ハルオミさん
ユキト
アキヒト
三人の夫の体温を感じて
ぬくもりに包まれて……
俺はいっぱいの幸せを受け取っている。
大好き
愛してる
どんな言葉も足りないよ。
足りないくらいに、あなたが……
お前が……
好き
夫になってくれて、ありがとう。
《おしまい♪》
「私達のぬくもりを感じたら、次は君の熱で包んでくれるかい?」
ちゅんっ
指入ったー!!!
ともだちにシェアしよう!