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★〔5/6ゴムの日記念〕★美味しい時間〔後編③〕

俺はΩだ。 「そうだよ」 俺は世界を憎んだ。 「うん……」 世界を壊そうとした。 けれども…… (壊せなかった) あなたの居る世界を壊す事はできなかった。 「今からでも壊してしまうかい?」 「どうして、そんな事言うんだッ」 首を振る俺をハルオミさんが捕まえる。 腕の中に、強く、きつく 身動きできない。堅固な腕に捕らえられる。 「αは獣なんだ。Ωのフェロモンの影響をβよりも受けやすい。理性を失ってΩを犯してしまう獣なんだよ」 ゆえにαは…… 「支配層の頂点に君臨し、Ωを支配する構図を合法的につくった」 顎をとらえられる。 キスされる。 強引な指、強引な舌 上顎を舌で犯され、舌と舌を絡みとられて、角度を変えて何度も口付けてくる。 キスの合間にわずかに与えられる酸素すら、強引な唇が奪う。 俺、ハルオミさんに犯されてるんだ…… 「こんなの、君を犯しているうちに入らないよ」 甘くささやく吐息が耳の裏を這う。 熱い舌がねっとり、耳のの形をなぞって舐める。 「私も獣のαなんだよ……」 自由を得たのも束の間、口内に無理矢理、割って入ってきたのはハルオミさんの指だ。 「なんて顔してるんだい?」 酸素が欲しくて 指をしゃぶりながら見上げたあなたの顔から落ちてくる。 細めた双眸の蒼いサファイアの眼差しが、欲情に染まっている。 「お口がベトベトだ。顔も真っ赤だね」 瞼の上にキスが舞い降りた。 「誘ってるのかい?αが欲しいかい、Ω?」 ……俺、どんな顔であなたを見ているの。 「αを欲しがる淫乱な顔だ」 カッと顔に熱が昇る。 (そんなふうに俺をしたのはハルオミさん!) 「あぁ、そうだ」 サファイアの蒼が艶めく。 「次の政見放送、君と私の結合部を流すのもいいね。私のものになった君を全国民に見てもらおうか」 「なに…ひって」 引き抜かれた指、頬をつついて、また口を犯して舌を撫でる。 たまらず唾液を垂らしてしまう。 「咥えるのは指じゃ足りないかい。仕方のない子だ。大好きなデカマラ頬張りたいんだね。いいよ……股間に顔をうずめて、たぎる私のデカチンを君がしゃぶるところも、国民に見てもらおう!」 (ヤンっ) 唾液でドロドロになった指が口角を撫でる。 「君はΩ、私はα」 濡れた唇をなぞる。 「この世界はまだαが支配している」 私は政治家だ。 (あなたの声……意識の中に響いてくるけど、ぼぅっとする……) 「獣の私が、この国を動かしている。Ωのせいで獣になったαが。 再び元の構造にだって戻せてしまうんだよ。αに都合のいい世界……」 獣のαが、Ωを飼う 「君を飼って、私だけのΩにしたい」 触れる唾液と唾液…… キスがあたたかい。 「そんな私は世界ごと壊してしまえばいいだろう」 ………じゃないと私は、壊れるまで君を愛してしまう。

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