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★〔5/6ゴムの日記念〕★美味しい時間〔後編④〕
愛している……の言葉が見つからない。
伝えたいのに、あなたに伝わらない。
「聞こえてるよ」
そうか……
(あなたはシュヴァルツカイザーだから)
俺の思考が読めるんだ。
「そうじゃない」
耳元に吹いた声が甘くて……
「君だから分かるんだよ」
口づけの中に甘く響いてくる。
「大切な君だから」
………………俺はもう逃れられないんだ。
あなたを好きになってしまったから
あなたになら壊されてもいい。
「壊さないよ」
頬を撫でる掌の温もりに胸が熱くなる。
「この世界を壊しても、君だけは壊さない」
政治家のくせに。
俺を愛してしまったあなたももう、戻れないんだ。
体が熱い。
あなたが欲しい。
「うん……もっと開けるかな?」
頬を撫でる手に促されるままに……
「もっと……こんなんじゃ私は入らないよ」
大きな手が髪を撫でてくれる。
頭ぽんぽんしてくれる。
「そうだね。ステキな大股開きだ」
重みでソファが揺れた。
脚と脚の間にあなたが入ってくる。
「逃げてはいけないよ」
熱い!
体がもっと熱くなる。
熱くて、もっと熱が欲しい!奥まで!
「楔を」
「君に打ち込んでやる」
俺はとっくにあなたのものだよ。
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