244 / 292

【お正月♪】初詣はあまねく愛に包まれて④

……こつん おでこに当たったのは、あたたかい…… 「甘酒だよ」 俺の手ごと甘酒の入った湯呑みをハルオミさんの手が包んでいる。 「体、冷えてないかい?」 「うん。大丈夫」 「油断はいけないよ。君は……」 ドキンッ!! 「おっと、危ない」 こぼしそうになった甘酒の湯呑み、俺の手ごとハルオミさんが握りしめた。 (だって!ハルオミさんが!) 「私が、どうしたんだい?」 急に……… そんな事言うから……… 「もう一度言うよ」 眼差しが絡めとる。 蒼い深海に吸い込まれる。 「君は、私の子を産む大事な体だ」

ともだちにシェアしよう!