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《おまけ+》αの習性【⑪】

「はこうか、貝殻おパンツ。君のサイズにピッタリだ。きっと似合うよ、私のヴィーナス」 「はけるか♠」 んな破廉恥おパンツ♠♠♠ 「おやおや、ひとりではくのは恥じらいがあるのかな?そんな心配いらないよ」 ダダーン!! 「私とおそろだ」 ハ…… ハハ、ハ…… (ハルオミさんの……) 股間に。 「貝殻おパンツがァァァーッ!!」 「私もヴィーナスの仲間入りだ」 きらりん。 ウィンクするな! キラキラオーラ放つなァァー! 「さぁ、君も。ヴィーナスになろうか」 ずん、ずん、ずん 貝殻が迫ってくる。 貝殻おパンツを装着したハルオミさんと共に。 ずん、ずん、ずん 「ナツキはピッチピチブーメランおパンツだよね!」 「統帥の股間は網々おパンツが一番ステキですよ」 ずん、ずん、ずん ずん、ずん、ずん 迫り来る夫達。 「全員、整列!」 ずん、ずん………ぴた。 (よし。夫達が止まったぞ) 「俺っ」 「なんだい?君」 「なに?ナツキ」 「なんですか?統帥」 「お風呂入ってくる!」 今だ、逃げろー 「君、さっき体を拭いてあげただろ?」 「そうだけど、でもっ」 貝殻、やだ。 ピッチピチ、やだ。 網々も、やだ。 「お風呂がいい!」 (かかったな、夫ども) そうさ。お前達は既に俺の手の内だ。 俺が脱衣所に入れば、そこにはそうさ! (替えのおパンツが置いてある) こんな事もあろうかとな。 フハハハハハァァーッ (我が愛用のボクサーパンツ) 「棚のパンツは洗っておいたよ」 「え……」 ハルオミさん。 なんつった? 「脱衣所に置きっぱなしだと湿気臭くなるからね。洗っておいた。家事分担は夫としての当然の務めだよ」 「じゃあ、俺のボクサーパンツは……」 「あそこだ」 ゆらゆら お日様の下、ベランダの物干し竿で揺れている。 「じゃあ、ナツキ」 ふわり 体が重力を失った。 「一緒に入ろうか」 「えっ」 「『えっ』じゃない。君は風邪引きさんだ。湯船に浸かって熱でも上がったらどうするんだ。 お風呂に一人で入らせる訳にはいかない。私も一緒に入るよ」 「えええーっ」 「もちろん、俺も一緒だよ」 「俺も一緒ですからね♪」 ユキトにアキヒト! 夫達がついてきてしまったー! 「あぁ、それと替えのおパンツは棚に入れておいたからね」 「そうなのか」 気が利くな、ハルオミさん。 俺の夫スパダリだ。 「ボクサーパンツの代わりだよ」 「………………え」 いま、代わりって言わなかったか? 代わりって聞こえたぞ。 俺の空耳であってくれ。 「白ブリーフ、入れといたよ」 ……………………俺の空耳であってくれェェェ~~

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