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🌀👕梅雨の晴れ間編☔お洗濯がたためない!!⑫

………知ってる。 妻だからな。 (ハルオミさんが、ピッチピチブーメランを愛してやまないのは) 黒が一番のお気に入りだ。 「どうした?受け取ってくれないのか」 「そんなわけないよ」 俺は、受け取らなければならない。 あなたの黒ブーメランを…… (妻としての務めだ) 「……つと」 「どうした?」 「……つと~」 「私の可愛いブーメランだよ」 (どこが『可愛い』だ!) あなたのサイズからして、こんな小さな布をはく事自体が可笑しいだろ! 「こんな物をはくから」 あなたの股間が…… (ピッチピチ) 性器の形が丸見えになるんだ。 「それがブーメランというものだよ」 思考を読むな、シュヴァルツ カイザー。 あなたは間違っているぞ。 ハルオミさん。 こんな小さな布を、俺はパンツとは認めない。 (あなたのサイズに合った大きなオパンツをはいてくれ) 頼むから。 妻の可愛いお願いだぞ。こないだ渡したボクサーパンツはどこいった。 「政界は毎日が勝負なんだよ」 「だから、毎日ピッチピチブーメラン勝負おパンツを?」 「正解だよ」 絶対ちがう~~~ 「嘘がバレてしまったね」 「やっぱり」 「政界の駆け引きに勝負パンツなど使わずとも勝ってみせるさ」 蒼い瞳が燃える。 「常勝を維持するからこそ、私は政界の頂点に君臨する」 その男の名は『皇帝(カイザー)』 「勝負パンツは、君を常に興奮させたいからだよ」 「わっ」 俺の体、カイザーの腕に包まれている。 「今日もはいている。……興奮するね」 (俺がドキドキするのは……) パンツのせいじゃない。 「あなたが……」 こんなにも近くで。 (俺に触れる) あなたの体温に心臓がドキドキ悲鳴を上げる。 (恥ずかしくないよ) だって、俺はあなたを愛しているから。 左胸の心拍も、あなたが好きだって言っている。 でもやっぱり、あなたに抱きしめられただけで、こんなにもうるさく奏でる心臓の音、あなたに知られたらちょっぴり恥ずかしいな。 「顔、赤いね」 チュルリ 「私にもっと、興奮しなさい」

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