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温度差

不穏なものを感じた俺は、すでに立っていた机の椅子から離れようとした。 けど、遥の方が早かった。逃げようとした肩をとられて壁に押し付けられる。背中に衝撃が走るけど、痛みは無かった。状況が理解できずに困惑してたからかもしれない。 再び俺のスマホが哀れ二度目の落下をする。でも今度は柔らかなクッションの上に着地した。 「手伝ってやるよ」 でも、すぐにスマホを気にしている場合じゃない事を悟る。 俺は眼前からの声に血の気を失った。と同時に、下の服に手を掛けられ一気に全部降ろされる。「ちょっ遥!」と慌てた。そんな、兄弟だからってあんまりだろ。 「ふざけ…っ!」 怒ろうとした俺を無視して、遥はむき出しになったモノを握る。誰にも触られた事の無いソコの温かい感覚に喉が引きつった。 「相変わらずちっちゃ」とからかわれて、俺はゴンと兄の頭をグーで叩く。そのくらい充分してもいいとこだ。マズかったかなともチラッと後悔したけど、殴られた現実なんて無かったように遥は微笑む。 「ひ、あっ」 竿を上下にしごかれ始め、俺は殆ど戸惑いで声を上げる。 でもこれはもしかして、喘ぎというヤツなんじゃないかと気付いて唇を噛み堪えた。兄弟なんかに聞かれたくない。

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