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自覚

「滝山ァ~!何だお前、彼女連れか!ナマイキな!」 丁度その時、野太い声が遠くから飛んできた。ナイスタイミング。 名指しされたサクが顔を横に向ける。ひとまず良かった、と胸を撫で下ろし俺もそっちを見た。 四十代くらいの背の低いオジサンが駆けてくる。グッジョブ見知らぬオジサン。 でもサクはアチャーって顔をして、それにキョトンとする俺に「リトルリーグん時の監督」と教えてくれた。そっか、サクは小学生の頃からずっと野球部だ。 ん?ふと俺は反芻する。 今何つった?オッサン。 「監督、こいつ男っすから…」 俺のおこオーラを察したサクが、到着したオッサンに伝える。 「えっ!?」とオッサンは隠さずギョッとしてコッチを見た。だから俺も遠慮なく無愛想に、でも会釈はする。サクが世話になった人だし。 だけど遥じゃねーけど、テンションだだ下がり。そりゃガキの時はよく間違われてたし今は私服だけど、もう高1の立派な男子だってのに。アソコはミニマムだけどな!クソッ!

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