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第12話 お願い

寝る前に携帯を開くと兄さんからメールが来ている事に気が付いた どうやら今日 永遠がお見舞いに来たみたいで、制服から俺と同じ学校な事に気が付いたらしい で、学校の中の自然体の永遠を見てみたいから写真を撮って欲しいというのだ その内容に、頑張ってみると返信をした後 ベッドに仰向けで横になった 「…はぁ」 星都先輩の事は知っていた 学園中の憧れの存在で、ファンクラブまである 周りにいる人達も 皆キラッキラだ 正直俺なんかが呼び捨てにしているなんて、烏滸がましいにも程がある 初めて声をかけられた時は 病院着とセットしていない髪型で気付けなくて、名前を聞いた時はめちゃくちゃ焦った そして学校では関わりたくないというのが俺の本音だった 永遠は家柄も立派で うちみたいな成金なんて、話している所を見られただけで体育館裏に呼び出されると思う だから始業式の今日も 永遠に見つからない様にかなり神経をすり減らしたのに… でも兄さんからの頼みは断らないと決めている俺は また大きく息を吐いた後、携帯のカメラを念入りに拭いたのだった

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