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第17話 救済

「…何だこれ」 俺のシャツを左右に広げていた奴の口から、そんな言葉が漏れた 俺の腕や足を押さえていた奴らも、何だ何だと俺の体を覗き込んでは「ヒッ!!」と短く息を呑む声が響き、皆俺から距離を取っていく それと同時に倉庫の扉が鈍い音を立てて開き、夕暮れの光の中に 息を切らした永遠が見えた 先程までの恐怖と 永遠の姿を見た事への安堵感は、やっぱりどこか現実味が無くて 指一つ動かす事が出来なかった 「陸也!!」 永遠に抱き締められて 肩に顔が当たって気付いた 自分が泣いていた事に

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