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第18話 救済 Ⅱ〜side永遠〜

「陸也!!」 古い体育倉庫の扉を開けると 服がはだけた陸也が俺の目に飛び込んで来て、考えるより先にその身体を抱き寄せた シャツの肩口が濡れて、遣る瀬無い気持ちになる 「…あ…あの…星都先輩」 周りにいた奴らをキッと睨みつけると「すみませんでしたぁ!!」と大声で喚き散らして出て行った 「…陸也…ゴメン…俺のせいで」 大丈夫か⁇と訊こうとして口を噤んだ 教室に居た連中は 俺が陸也に構ったのが気に食わない奴がいて、それでこんな事をしたのだと言っていた 自分の行動一つでこんな事が起こるなんて、考えてもいなかった俺が そんな言葉を陸也に軽々しく言って良いのかも分からなくて、ただ震える身体をキツく抱き締めた

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