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第20話 救済 Ⅳ

断らなきゃって頭では分かっているのに、次の言葉が出て来ない Ωである事を自覚してから、こんな事が起こるかもって予測は出来ていても 実際に体験すると震えが止まらなかった 「車 門の所に来てると思うから 乗って行って⁇」  「…でも」 「このまま帰すの心配だから…もう絶対こんな事起こらない様にするし」 ちらりと永遠の方に視線を向けると、真剣な表情に 胸の奥がギュッとなった 今日の事や兄さんの事が 一瞬で頭を過ぎり、今まで感じた事の無い複雑な感情が俺の中で渦巻いて 中々返事が出来ないでいると 永遠が俺を軽々と抱き上げた 「ちょ!? 永遠!! 下ろして!!」 「下ろしたら 陸也このまま帰っちゃいそうだから駄目」 「帰らないから!! だから下ろして!!」 恥ずかしさからそう叫ぶと 永遠はやっと下ろしてくれたけど、手はキツく握られたままだった 永遠の大きな手に包まれながら、ドキドキと五月蝿い部分の服を 無意識に握り締めていた

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