25 / 41

第24話 真実

今日1日どう過ごしたか思い出せないまま放課後になり、散々悩んだけど海音のお見舞いに来てしまった ドアに手を掛けて少しスライドした時、陸也との話し声が聞こえて 思わず手が止まってしまった 「兄さん…手術 受けようよ…俺なら大丈夫だから」 陸也…ドナーになるのを嫌がってたんじゃないのか⁇ どういう事なんだ⁇ 立ち聞きの今の状態を悪いと思いながらも、俺はその場から動く事が出来なかった 「ごめんね 陸也…もう決めたんだ」 「だって…このままじゃ死んじゃうよ⁇」 「…もう僕の事は良いんだよ ありがとう陸也」 海音の言葉の後は 陸也が啜り泣く声だけが病室に響いた 話の流れから手術を拒否しているのは海音の方だと分かった でも どうして… ぐるぐると色々な考えが頭を巡っていた俺は、無意識にドアから手を離していた

ともだちにシェアしよう!