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第35話 燈Ⅲ

「1番近い海に行ってくれ」 「かしこまりました」 走り出した車の中 海音は俺に寄り掛かりながら、ふふっと笑った 「楽しみ…だな…ありがと…永遠」 「海音の頼みは 何でも聞くって決めたからな」 細い肩を抱き寄せ、綺麗な髪を撫でた 海音の呼吸がどんどん苦しそうなものになっていく 「…永遠…君に会えて…本当に良かった」 「俺もだよ…海音」 海音の命が消えてしまいそうな恐怖で喉の奥が熱い どうか海音の願いが叶いますように ただそれだけを祈り続けていた

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