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第37話 燈 Ⅴ

海音の細い身体は簡単に抱き上げる事が出来て、砂浜までそのまま歩いた 「…海音…見えた⁇」 俺のした事は 意味があったのだろうか…⁇ そんな自問自答を繰り返してる間にも、俺の流す物がポタポタと海音に垂れていく 「…海音…聞こえる⁇」 穏やかな波の音 青く綺麗な海 どれか1つでも海音に届いていて欲しい そう願いながら 俺は海音の身体を抱き締めていた

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