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奏人side
今日は、待ちに待った、王様のおうちのハロウィンパーティーの日。ママとマミィが手分けして、僕たちを変身させてくれた。
「未央、まさか、そのままの格好で行く気⁉」
「別に仮装しなくてもいいかなって・・・今日は、子供たちが主役だから」
「もう、これだから困るのよ。少しは、女の子らしい所を二人に見せないと・・・飽きられるわよ⁉それとも、既に倦怠期⁉」
「ラシャさん‼子供たちの前だから‼」
どういう訳か、ママがお顔を真っ赤にして、慌ててた。
「けんたいきってな~に、ママ⁉」
「何でもないから」
ママ変だよ、どうしちゃったの⁉
お熱でもあるのかな⁉
「ラクシュマン、ママちょっと借りるわね」
マミィ、ママの手首を掴むと、どこかに連れていってしまった。
お仕事に行こうとしていたヨシパパも、出掛けようとしていたアツパパも、呆気にとられていた。
「アツ、時間大丈夫か⁉」
「佳兄の方こそ」
パパたち、何度も時計とにらめっこ。
「寺田に早く来るように頼むから、アツ、先に行っていいよ」
「悪いけどそうさせてもらう」
アツパパのお仕事は、お勉強する事だってママが言ってた。学校の先生になるんだって。
アツパパが、立ち上がろうとした時、ママが帰ってきた。
「にいたん、ママ、かぁいいよ!!」
はるとひろが興奮しながら、ママの手をぐいぐい引っ張ってきた。
「未央、どうしたその格好・・・」
パパたちも、ビックリして、ママの事何度も見ていた。
真っ白なママの天使が舞い降りた。
背中には、おっきなフワフワの羽。頭には、わっか。フリフリのスカート。
「っていうか、それ、短すぎだろう」
ヨシパパ、溜め息を吐きながら、頭を抱えていた。
「かろうじて見えてないわよ」
「そういう問題じゃないから‼」
アツパパまでお顔真っ赤にしてた。
マミィは、してやったりで、にこにこご機嫌。
ママは、恥ずかしいのか、ずっと下を向いていた。
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