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Imitation Black:本当の姿4
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次の日、山上は学校を休んだ。その次の日も……
それは、あと二日でいなくなる実習生と顔を合わせないようにするためなのか。はたまた俺と、顔を合わせにくいからなのか――
週末を挟んでいたので、四日間山上を見ることが出来ない。
左斜め前の山上の席を、ぼんやりと眺める。うっすら残像を思い浮かべて。
大嫌いなんて、言わなきゃよかった。こんなに切ない想いを抱えるのなら、いっそのこと、お前に抱かれればよかった。
山上の触れた唇の冷たさが、俺の体温 の上昇の証で。
思い出すだけで、こんなにも心が乱れるというのに……
後悔の念ばかりが、心の中に降り積もる――
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