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Scarface:突然の出逢い3
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『ヨロシク頼む。仲良くしような』なぁんて言われて、素直に従う俺じゃない。隙をみて逃げようと企んでいたのに、呆気なく阻まれる。
昴さんが住んでるトコは、某団体事務所が経営しているビルの最上階にあった。事務所を中心に幹部の方々は高層階、それ以外の組員は下の階にお住まいになっていることを、昴さんから直接教えてもらった。
ゆえにエレベーターを使えば誰にも会わずに、さっさと逃げることが可能だったのだが――。
ここから逃げるべく、外の様子を伺おうと玄関から顔を出したら、スキンヘッドのコワモテ男が、ぬぼーと立っていた。扉から出た瞬間に目が合って、恐れ慄き顔を引きつらせると、
「ういっす!」
と元気よく言い放ち、ニヤリと笑う。
(その顔で、笑ってはいけないって。恐怖心が2割増しになる!)
俺は腹をくくり、思い切ってコワモテの男に話しかけてみる。
「う、ういっす。あの……ずっと、ここにいるんですか?」
「ああ、俺は昴さんのボディガードだからな。あの人になにかあったら、ここはお終いだから、厳重に守っているんだ」
「そうなんですか、お仕事ご苦労様です」
「おまえも昴さんのお世話を、心をこめてしっかりしろよ。手を抜いたりしたら、その細い首へし折るぞ」
「ういっす! 頑張ります!」
うひーうひーと心の中で叫びながら、慌てて扉を閉めた。
(絶対に逃避行は無理だ。あんなのと闘った時点でズタボロにされ、可燃ごみに出されてしまう気がする)
とりあえずここで生活をして、様子を見ながら、身の振り方を考えようと思った。きっといつか、隙ができるはずなんだから。
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