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第4話

「…あのさ…訳がわかんない、帰って?」 「それは困りましたね…」 「困る?」 「あなたが来なければこの町が大変なことになってしまいます…まぁいいですよね?あなたは何だってどうでもいいですし。では失礼します」 マントを翻し飛び立とうとする男を呼び止める 「ちょっと、それってどういうこと?」 「trick or treat?」 「は?」 「あなたが、私をおもてなししてくれないからその代償ですよ?」 「は?お前がもてなすんじゃないの?」 「それをするためあなたには城に来てもらわないと。あなたが、私と共に来る。それがtreatになるのです」 「良くわかんないけど…俺が行けば町はなにも起こらないんだね?」 「えぇ。そうです」 面倒だがこの町の人には罪はない。男の言うことが本当か嘘かわからないけれどただならぬ空気を感じておとなしくついていくことにした 男に肩を抱かれる 「マジかよ…」 男はふわりと宙に浮かぶ。 「さぁ、参りましょうか」 うわわっ…突然のことに焦る 「大丈夫です。私に身を委ねて」 そういうと男は俺に口づけた 「ばっ!!お前何すんだよ!!」 「少しお休みになって?」 もう一度キスをする。今度は舌まで入ってきて口の中をぐるりと撫でられる。気持ちよくて目を閉じた。そして意識を手放してしまう…

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