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第8話

「…身体…重い…痛い…寒い…」 風邪でもひいたのだろうか? 秋の早朝の空気はひんやりしていて薄着だった俺の体は冷えきっていた 何か夢を見ていた。とても懐かしい…どこか悲しい夢を 以前にもそんなことはあったけれど気にも止めず喉を潤そうとキッチンへ向かう。 昨日外にいたはずなのにいつの間にかベッドで寝てた。 楓の木越しにみた大きな満月を見た直後から記憶がすっぽり抜け落ちている。 「やっばぁ…これ…熱あるかも…昨日からあったのかなぁ…」 部屋の隅に置いてある救急箱の中から体温計を取り出し測る 「うわ…」 39.4℃…体がきついはず…でも確か今日は外せない会議があった… いそいそと支度をして薬を飲んで扉を開け飛び出した 頭の中で霞掛かった何かを見ない振りをして…

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