3 / 8

第3話

「書類が汚れるような事をするつもりではなかったんですけどね。あなたがそう言うなら、汚してあげましょうか」 「………なっ…!!」 軽々と瑞希を抱えると、入り口の扉に向かって歩き出す。 扉の前に瑞希を下ろすと、調教道具のサンプル品としてかけてあった扉用のベルトに両手を拘束された。 直ぐにフロントジッパーが下ろされ、ウエストから滑りこんできた手に下着ごとスーツを引き摺り下ろされる。 「…くそっ、やめ……っやめろ!」 ジタバタともがいてみるが、屈強な男に敵うはずがない。 必死の抵抗も虚しく、片足から衣服を抜き取られると、今度はもう一回り大きいベルトが太腿に巻かれた。 片足が扉に梁にされたように吊られ、それだけでも不安定なのに新城は必死に支えているもう片方の脚にもベルトを巻きつけてきた。 「…あ、ぁ…や、やめろ………」 M字に開脚され、扉に梁られるようにして完全に吊るされた瑞希を熱い眼差しで新城が見つめてくる。 その眼差しに耐えきれず、瑞希は顔を真っ赤に染めると視線から逃れるように横を向いた。 ユラユラと揺れる脚にたよりなく引っ掛かった下着とボトムスが視界の端を掠める。 ダメだ…また流されてしまう… そう思っているのに新城の指が頑なな瑞希の思考を挫くように内腿の際どい部分を撫でてきた。 「いくらあなたが気丈に振る舞っていても、私の前で隠し通すのは無駄だと何度も言ってるでしょう?」 悪戯に肌を撫でられるのは瑞希にとっては辛いものでしかない。 ここ数ヵ月の間、散々開発された肉体は男のもたらす甘美な悪戯にことさら敏感に反応してしまうのだ。 瑞希はビスクドールのような美しい顔を歪めると、焦れったい手戯に身体をくねらせた。 「こんなにはしたなく蜜を垂らして…………」 新城は喉の奥で低く笑うと、シャツを捲りそこに隠れるようにして勃ち上がっていたものを晒した。 先走りで濡れた先端を指先でくるくると撫でると、見せつけるようにわざと糸を引かせる。 「あ、う…っ……んんんっ」 思わず背中を反らして喘ぐと腰を突き出す格好になり、新城の手に自分のものを押しつけてしまった。 新城の指が滑る先端ばかりを執拗に撫でてくる。 クチクチと濡れたいやらしい音が下肢から響き瑞希の官能をますます煽った。 「さ…さわる、な……あんんっ……ぁっ、」 口では抗ってみるものの、身体は持ち主の意に反して快楽を辿ろうとする。 「触るな?もっとして、でしょう?」 罰を与えるかのように屹立を痛いくらいに握りこまれて、瑞希はひくっと喉を鳴らした。 新城は酷薄な笑みを浮かべながら握った瑞希の屹立をギチギチと絞めあげてくる。 握り潰さんばかりの力に、瑞希はいよいよ恐怖を感じはじめた。 「…っや、やめろ…っぁ………いっ………いたい…」 「痛い?痛いだけじゃないでしょう?」 意地悪く囁かれてぞくりと背筋が粟立つ。 「あなたはこうされるのが好きなはずだ。いい加減認めてはどうですか」

ともだちにシェアしよう!