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第31話
腕を伸ばして幸雄の髪を握りしめる。それでも幸雄は舌を使って歩の半身を丁寧にくまなく舐めまわし続けた。
「歩に汚いとこなんかない」
亮がそう言って力のこもる爪先を持ち上げ、指を舐める。ぬるりとした感触に爪先の力が一気に抜けていく。
「あ、はっ……やっ、んっ」
口の中に千花の指が入ってきて掻き回される。その間も千花は歩の熟れきった乳首を舐めて、吸い、時に甘く噛んだ。
全身がトロトロになってしまった気がした。三人の愛の深さは身体と身体の境界線を曖昧にする。
「そろそろこっちも」
亮の指が半身を舐める幸雄の隙間をぬって歩の後孔に触れた。他の二人がゴクリと喉を鳴らすのが歩にもはっきり聞こえた。
「あっ、ま……待って……あの……」
「ん? 怖いか? 大丈夫、ゆっくり時間かけてやるから」
「そう、じゃなくて……」
床に落として角が潰れた箱を指差すと亮がそれを拾いに行き中身を確認して、ニヤリと笑った。
「歩、これ自分で?」
箱から出したのはネットで調べて買ったローションだった。色んな種類があって迷いに迷ったけれど、結局一番人気のある物を購入した。
「……必要、でしょ?」
恥ずかしくて目を逸らすと足元に戻ってきた亮がローションのキャップをあけて手に少し出した。
「歩のそういう性格、大好き」
千花がチュッと音が出る軽いキスを歩の頬にする。
「俺も用意してあるけど、折角歩が用意してくれたから使い切らなきゃな」
幸雄が亮からローションを受け取り、つい先程まで舐めていた歩の下半身にそれを垂らした。
「んっ」
冷たさに声が出る。
粘り気のあるそれを使って、幸雄が手で歩の下半身を上下させるとすぐにヌチャヌチャと卑猥な音がしてきた。
「あっ……あっ、ああっ」
口淫とはまた違う感覚に腰が浮く。その瞬間を狙ってたのか、幸雄の指が後孔に触れてローションを使って回りをぐるぐると円を描きながら解していく。
ローションは千花の手に渡り、歩の胸を重点に塗っていく。
「あー……歩、エロい」
乳首の回りをローション塗れにして弄りながら千花が呟く。見ると千花の下半身も大きく持ち上がっていた。
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