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第4話
義兄(真人)
どうして、僕の想いは彼に届かないのだろう
か。
仕事もなにもかも終わらせて深雪に会うための
部屋に行く。
深雪は悲しそうな顔をして、僕に別れを告げ
た。
僕は許せなかった。
僕たちを引き裂いたあの人を。
ましてや、僕の大事な弟を売るあいつも。
僕の愛を受け取ろうともせず別れを告げた弟
を。
そして、なにもできない、ただの肩書きだけの
自分自身を。
かならず僕は深雪に自分のモノにする。
僕はあいつに話をしに部屋を出た。
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