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暗闇
タン。
今度は扉が閉まる音がする。
人の気配と視線を感じて侑は怯えた。村の人達は今、ほぼ全員が神社に集まっているのだ。
「お、お前…誰?」
辛うじて侑は口を動かし、改めて訊ねる。自分でもびっくりするくらい弱々しい声だった。
友人たちとの罰ゲームで目隠しをした事はあるが、状況が違う。明らかに楽しい雰囲気でも、冗談でもない。
「うわ!」
返事はないままに事態は動く。のし掛かられ悪化する。
リンチという文字が侑の頭に浮かび咄嗟に歯を食い縛った。腕力の強さからして間違いなく男だ。殴られたらタダでは済まない。
しかし、訪れたのは違う衝撃。
胸元で弾ける音と共に頬に小さな丸い物体がぶつかる。
肌に冷気が直接晒され、制服が破られた事を知る。飛んできたのはボタンだろう。
「や、ひ!やめ…っ離せ!」
ぬらっとしたものが剥き出しの腹を這う。舌だ。
乳首を摘まれ無い胸を揉まれ、侑の体全部に怖気が走る。視界が利かない分、恐怖も倍だった。
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