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暗闇
「やだ!どけよ変態ッ!」
今の時代は性別関係なく子供が危険に晒されている。性教育の最中、性犯罪のことも中学生は授業で学んだ。
だが田舎なこともありクラスメイトは話し半分に聞いており、侑も例外ではなかった。どうしても現実味がなく対岸の火事としか思えなかった。
だってそうだろう。男が男にレイプされるなんて。
女と間違われた可能性もなくはなかったが、ズボンと下着を剥ぎ取られ躊躇なく股間を握られた事で完全に消えた。
明らかに暴漢は14歳男子を性的対象にしている。「ふざけんな!」と鳥肌が立ちまくった足で蹴り、手応えはあったものの呆気なく抑えられた。唯一の攻撃の術を失う。
「嫌だ…っ誰か!助けて!!」
だから叫ぶしかなかった。
近くに民家は無い――あったとしても不在だろうが――けれど、侑のように途中で帰る人も居るかもしれない。祈るように侑は奇跡的な通行人の助けを求めた。
だが世の中そうそう奇跡は起きない。何も変わらず男は野獣のように激しく侑を責め立てる。無知なペニスを弄られ少年は泣きたくなった。気持ち悪くて仕方なかった。
ひとしきり味わうと、暴漢は上体を軽く起こし何やらゴソゴソする。逃げる最大のチャンス。しかし足を絶妙に絡め取られており抜け出せない。むしろ、ふくらはぎを下から鷲掴みに捕まれ肩らしきものに担がれる。腰も浮き苦しい状態になった。
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