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翌日
「あーあ、カイ兄もがっかりするだろうなぁ…」
「がっかりするかは知らんけどお前のこと心配してたぞ。今電話きた」
尚もぶつくさ呟く慶弥は侑の言葉に「え」と反応した。寝返りを打ち年上の方を向く。
その顔の前に、「これ瑠璃さんからな」とさっき貰った飴をパラパラと落とした。何の疑問もなく慶弥は一つくわえると、モゴモゴと口を開く。
「カイ兄、元気になったのか?」
「うん、熱も下がったらしい。でも当然あいつも家にカンヅメだけど」
全員祭不参加だったカイの一家には村長からお達しがあったらしく、カイは同じ子供である立場の侑と慶弥を心配して電話をして来たのだ。
病み上がりとは思えない勢いで『大丈夫ですか侑兄さん』を連発され、お前が大丈夫かと侑は思った。
「つかお前さ、デジカメ無くして怒られる方は気にしないのな。薫さんのなんだろ?」
侑も飴を自身の口に投げ入れる。いつもより甘ったるく感じるのは食事を長時間摂っていないせいだろう。
慶弥は侑の問いにワンテンポ遅れ、それでも自信満々で答える。
「だって怒られねーもん」
侑も一拍置いて「それもそうだな」と自分で訊ねておいてあっさりと納得する。
何故ならば。
「けいやあぁあ!ただいまああ!!」
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