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第三章・三人の王子を殺害した犯人。(7)

 淫魔という宿命を背負ったアマデウスのその姿に、ベルゼブルはにやりと笑う。  彼は蕾をすっぽりと口の中に運んでやると、吸い上げ、あるいは舌で転がし、味わう。もう一方の蕾は指の腹で転がし、摘んで引っ張る。  頬はほんのりと朱に染まっている。それでも懸命に抗うアマデウスは首を左右に振り、いやいやを繰り返す。その姿がベルゼブルを刺激するとも知らずに――。 「アマデウス……」  アマデウスを求めるベルゼブルの声が気持ち悪い。それなのに、アマデウスの身体は反応してしまう。自らの身体を開き、彼を受け入れようとする。  蕾を弄っていたベルゼブルの手が下肢へと進む。腹部を撫で、スキニーパンツと下着をかいくぐる。  途端にアマデウスは短い声を上げた。ベルゼブルの冷たい手がアマデウスの陰茎を捉えたからだ。 「濡れているじゃないか。どれ? 見せてみなさい」  言うなり、ベルゼブルは下着ごとスキニーパンツを引き下ろした。  布から解放されたアマデウスの陰茎はベルゼブルの言うとおり、蜜を漏らして強調している。指を這わされ、揉み込まれれば、唇は開いて甘やかな声を弾き出した。  彼の手が上下に動く。亀頭を包み込み、親指の腹を使って巧みに円を描く。彼が指を動かすその度に、陰茎を蜜が潤し、水音が奏でられる。  もう快楽に抗う姿はない。アマデウスは腰を揺らし、嬌声を上げる。ベルゼブルに続きを強請る淫魔がいるのみだ。  ベルゼブルは口元ににやりと笑みを浮かべた。ようやくひとつ目の悲願が達成されるのだ。

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